日本は世界一の「iPhone王国」 特異な市場シェアを生み出した意外な理由

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なんと日本ではiPhoneのシェアが約7割――。今月15日に調査会社のカンター・ジャパンが発表した調査結果が注目を集めている。昨年9月から11月までの間に、ユーザが購入したスマートフォン(スマホ)のOSを国ごとに尋ねた内容だが、欧米各国に比べて日本だけがiOS(iPhone)購入割合が群を抜いて高かった。世界で唯一の“iPhone王国”といえる結果の背景には何があるのか。

米国でさえ43%なのに日本はiPhone率が7割

カンター・ジャパンが昨年9~11月、ユーザに対し過去1カ月以内に購入したスマホのOSを9カ国でそれぞれ調査した。日本だけが突出してiOS(iPhone)率が高い

 この調査では、過去1カ月の間に購入したスマホのOSを9カ国でそれぞれ聞いている。調査は昨年9月から11月に行われており、ちょうど新型のiPhone「5s」と「5c」が発売された時期にあたる。

 国別にみると、米アップルの本拠地である米国でiOS(iPhone)が43%を占めているものの、同じ英語圏の豪州が35%、英国では30%にとどまった。欧州ではiPhoneの低調傾向が見られ、フランスやドイツは10%台の後半という数字。スペインにいたってはわずか6%だ。

 そうした国々と比べ、日本だけはiOS比率が69.1%とほぼ7割となり、群を抜いて高いシェアとなっていた。

日本だけはAndroidとのシェア比が逆転

 米ガートナーの調べでは、世界で昨年7~9月に販売されたスマホのOS別シェアは、Androidが82%でiOSは12%だったという。世界全体で見るとAndroidが7~8割を占める傾向があるなか、日本だけが逆転しており、iOSが高シェアを占めていることになる。

 この背景については、日本ではAndroidスマホの立ち上がりが遅れたことや、日本人はスマホの操作に不慣れなユーザが多いため、操作性に優れたiPhoneを選ぶ人が多いのではないかとの見方が出ている。

 なかには、日本だけが世界の潮流から離れている現状に、「また“ガラパゴス”になるのではないか」と懸念する声もある。

日韓の政治不和が“脱サムスン&Android”招く?

 これらさまざまな見方が出ているなかで、ある有力アナリストは、日本と韓国の政治的な緊張感が日本のスマホ市場に特異な状況を引き起こしている一因だとみている。

 「日韓関係がぎくしゃくするなかで、国民の間に韓国製品の購入を避けようとする傾向が出ているのではないか」(通信業界アナリスト)。

 現在、世界のAndroid市場を牽引しているのは韓国サムスン製のスマホだ。同ガートナーの調査では32%の世界シェアを持ち、米アップルの12%を大きく引き離している。

 しかし、日本はまったく事情が異なる。MM総研が調べた2013年の上半期の出荷台数シェアでは、逆にサムスンはわずか9%の5位にとどまっており、トップであるアップルの27%に遠く及ばない。

 果たして日本が世界最大のiPhone王国となった大きな理由は何だったのか。業界関係者のなかには「巷であげられている意見や見方のだいたいは当たっているが、決定的な理由はまだ分からない」と語る人もいる。

 ただ一つ残念なのは、こうしたシェア争いに、日本企業の名がほとんど出てこないことだ。日本メーカーが存在感を示せないことこそが、日本人の“アップル信仰”を高めている真の要因かと思えたりもする。

《東京IT新聞 編集部》

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