企業も国民も懸念いっぱい「マイナンバー」は上手くいくのか? | 東京IT新聞

企業も国民も懸念いっぱい「マイナンバー」は上手くいくのか?

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企業にとって「マイナンバー」は苦労が増えるだけでメリットが少なく、一般のビジネスパーソンもプライバシー侵害に不安――。来年(2016年)1月のマイナンバー制度開始を前に、メリットを期待する声はあるものの、さまざまな意識調査から見えてくるのは制度導入への不安だ。この先、未知の“国民背番号”に対する意識は変わってくるのだろうか。

65%以上の企業が「メリットはない」と回答

マイナンバーに対応するうえで企業の負担は大きい(政府広報資料より)
 東京商工リサーチが先月(8月)発表した全国5000社弱へのアンケート調査では、65.9%の企業がマイナンバーに対して「メリットがない」と回答していた。  従業員を雇用しているすべての企業がマイナンバーへの対応を迫られており、「情報漏洩リスクの不安」(53.3%)や「業務の煩雑化」(15.2%)、「業務量の増加」(12.1%)という企業側の“不満”が調査結果に表れているかのようだ。  マイナンバー制度導入の準備については、「検討中」との回答が57.5%となり、「未検討」という企業も32%にのぼっている。  メリットとして「情報管理がしやすくなる」(15.0%)や「業務の効率化」が(10.5%)を挙げる企業もあるが、いずれも2割に満たない数値だった。

個人情報漏えいに対する不安はより高まる

 一方、国民の側も思いは複雑だ。  内閣府が全国の20歳以上の男女1773人に今年7月23日から8月2日にかけて行った調査では、マイナンバー制度への知名度は向上していたものの、懸念の解消にはいたっていないことが明らかになっている。  マイナンバー制度に対する懸念を訪ねた質問では、今年1月に行われた調査と比べ「国により個人情報が一元管理され、監視、監督されるおそれがある」との回答は4%ほど減って14.4%だったが、「個人情報が漏えいすることにより、プライバシーが侵害されるおそれがある」(約2%増)と「マイナンバーや個人情報の不正利用により、被害にあうおそれがある」(約6%増)という懸念を持つ層は逆に増えていた。  また、マイナンバー制度に対する期待を聞いたところ、「特に期待することはない」との回答が8%ほど増加。加えて、「社会保障、税、災害対策に関する行政事務で添付書類が減るなど、手続きが簡単になる」「個人番号カード1枚で、健康保険証など複数の機能をもたせることができるようになる」などのメリットを挙げた人は軒並み減っていた。  企業も国民も、未だ懸念要素が多いマイナンバー制度。来年1月までに少しでも不安を取り除くことができるのだろうか。 【写真上】政府が作成した折り込みチラシ
《東京IT新聞 編集部》

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