アップル日本も採用する「合同会社」という法人形態が急増中なワケ | 東京IT新聞

アップル日本も採用する「合同会社」という法人形態が急増中なワケ

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アップル日本も採用する「合同会社」という法人形態が急増中なワケ
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起業時は「合同会社」が人気に――。昨年(2014年)1月から12月までの1年間に新しく設立された法人数は、東京商工リサーチの調べでは11万9552社で、このうち合同会社を選んだのは約17%の2万社弱を占め、昨年より37%も増加していた。会社設立時の手続きが簡素であることや、維持運営費の安さが人気を集めているようだ。

1人で6万円あれば法人登記ができる手軽さ

合同会社の伸びが顕著となっている(東京商工リサーチ調べ)

 合同会社は、株式会社などと並ぶ会社形態の一つで、2006年に生まれた。当時は本家の米国にならって「日本版LLC」とも呼ばれていた。

 設立者が1人でも設立できることから、個人企業が法人化する際に使われるケースも多い。株式会社のように決算公告の義務がないことや、株式会社が20万円以上かかるのに対し、合同会社は6万円ほどの費用で登記できる点も利点となっている。

  加えて、社内の意思決定が迅速にできるという特徴もあり、米アップルの日本法人Apple Japanや、米シスコの日本法人であるシスコシステムズなど、著名外資系企業にも活用されている。  東京商工リサーチの調べによると、2014年に設立された12万社弱の法人中、2万社弱が合同会社を選んでいたといい、その増加率は前年と比べ約37%の伸びを示していた。  一方、特定非営利活動法人(NPO法人)は「非公益活動などを行う企業もありイメージが低下し、設立要件の厳しさや設立時の手続きも複雑のため、2年連続で前年を下回ったとみられる」(東京商工リサーチ)としている。

欧米並みの開業率10%目標、数値の上昇に一役

 産業別で見ると、10あるうちのすべての産業で合同会社は増加していた。  金融・保険業が前年比70.6%増ともっとも高く、次いで不動産業が同51.1%増、製造業が同49.1%増、サービス業などが同41.3%増と特に高い伸びを示した。  地域別で見ると、近畿が前年比53.9%増でトップ。特に兵庫と滋賀で増加が目立っていたという。次いで関東と四国が42.1%増で並び、北陸が同41.0%増、中国が同40.7%増で続いた。  東京商工リサーチでは「政府は成長戦略のなかで、産業の新陳代謝を促し、企業の開業率を欧米並みの10%台へ上昇させることを目標に掲げている。合同会社は政府目標の開業率の上昇に一役買っているようだ」と分析。  加えて、「株式会社や有限会社から合同会社に組織変更する企業もあり、合同会社の知名度は高まりつつある。合同会社の利点である柔軟性のある経営が浸透すれば、合同会社の新設法人数は今後も増える可能性が高い」(同)とみている。
《東京IT新聞 編集部》

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