女性起業家による話題の家電ベンチャー「UPQ」、リアル店へも進出 | 東京IT新聞

女性起業家による話題の家電ベンチャー「UPQ」、リアル店へも進出

ソリューション ものづくり

家電ベンチャーのUPQ(アップ・キュー、東京都千代田区、中澤優子社長)は今月(9月)12日、東京・二子玉川の蔦屋家電で店頭販売を開始した。12日から15日までは同店舗のイベントスペースに商品を一括展示し、使い勝手が分かるワークショップや中澤社長自ら登壇するトークイベントを実施。8月に7カテゴリ17種類24製品を一気に投入して消費者を驚かせたUPQがいよいよ本格始動する。

青と緑のエメラルド色に彩られたユニーク家電

UPQによる「ブルー・バイ・グリーン」と呼ぶ青と緑を混ぜたエメラルド色の家電は統一感がある
 今月12日、同店でUPQの中澤社長がトークショー兼記者会見を開いた。8月上旬の発表以来、ネット販売だけだったので、「手にとってもらえるのはうれしい」(中澤社長)と喜ぶ。  事前購入型の“クラウドファンディング方式”はとらず、在庫を持つビジネスモデルにしたことが日の目を見たともいえる。  蔦屋家電で取り扱うのは、スマートフォンなど一部を除いたほとんどの商品。すべての商品は、「ブルー・バイ・グリーン」と呼ぶ青と緑を混ぜたエメラルド色に彩られており、統一感がある。比較的低価格であるだけでなく、ユニークな商品もある。充電池付きスーツケースや透明なキーボード、低価格のスタビライザーなどだ。  中澤社長はカシオ計算機の出身。日立製作所、NECとの携帯事業の統合会社に勤務していたが、携帯事業からの撤退に伴い退職した。  東京・秋葉原でカフェの経営などに取り組んでいたが、「季節に応じた商戦に新商品を投入するなど従来の家電ビジネスに疑問を感じ、新しい家電メーカーをつくることにした」という。

支援施設「DMM.make」を拠点に2社が後方支援

上半身をすっぽり包む、たまご型の大型チェアはパソコン作業にも最適だという
 女性起業家一人で立ち上げたベンチャーという報道もあるが、実際には強力なサポーターがいる。メーカー系ベンチャーを支援するABBALab(アバラボ、東京都千代田区)の小笠原治代表とIoT関連機器メーカーのCerevo(セレボ、東京都千代田区)の岩佐琢磨代表だ。  2人は中澤社長が昨年参加した、経済産業省のものづくり支援プログラムでメンターを務めていた。現在、東京のものづくり・IoTベンチャーの最前線をリードする両氏に出会ったことで、事業の構想は具体化に大きく前進することになる。  UPQの製品はいずれも、中澤社長がコンセプトや機能、デザインの大枠を考えている。詳細な設計や、実際に生産する工場とのやりとり、品質管理などはCerevoが引き受けている。  オフィスも共通で、Cerevoと同様にメーカー系ベンチャー支援施設「DMM.make」に置いている。

誰もが「メーカー」になれる日が近づく

 すでにベンチャーキャピタル(VC)からの投資も受けている。  VCの名称や金額は明らかにしていないが、ABBALabやDMM.make関連の資金が入っていると考えるのが妥当かもしれない。  売上高などの目標は公表していないが、「複数のイヤフォンを購入する人もいる」(中澤社長)と話すように、早くもファンは育ちつつあるのかもしれない。  UPQが成功すれば、個別企業の成功にとどまらない。ABBALabなどは、製造業のプラットフォームとしてビジネス展開する可能性がある。誰でもメーカーになれる日がいよいよ近づいている。 【写真上】UPQ(アップ・キュー)の中澤優子社長
《東京IT新聞 編集部》

特集

page top