gumi復活へ向け國光社長がイベント登場「勝つまでやる!」 | 東京IT新聞

gumi復活へ向け國光社長がイベント登場「勝つまでやる!」

エンタープライズ 経営

ソーシャルゲーム大手、gumi(グミ)の國光(くにみつ)宏尚社長が今月(9月)18日、久しぶりに一般のイベントに登場した。昨年12月の新規上場後、株価の低迷と業績の下方修正で“蟄居”状態になっていたが、ITベンチャー業界の有力イベント「B Dash Camp(Bダッシュキャンプ)2015 Fall」の最後を飾るセッションで、およそ10カ月の沈黙を取り返すように“國光節”を炸裂させた。これまでの「結果責任」(國光社長)を振り返るとともに、今後の再成長への意気込みを語った。

連休前の株式市場が閉まった後に「放談」解禁

ITベンチャー業界の有力イベント「B Dash Camp(Bダッシュキャンプ)2015 Fall」に登壇したgumiの國光社長
 「みなさん、ただいま!僕は元気です!」。  セッションの冒頭で、モデレーターを務めた渡辺洋行B Dashベンチャーズ社長から質問を振られた國光社長はまず、参加者全員に向けて、大きな声でこう挨拶した。会場からは「おかえり!」という暖かい声も上がっていた。  一部情報によると、イベントの“トリ”になったのには理由があったという。株式市場が閉まった後というタイミングでの「放談」解禁だったのである。  國光社長が本領を発揮して、大風呂敷や不規則発言が出た場合、株式市場が開いていると株価に不適切な影響を与えかねない。関係者の間では、18日の夕方であれば、シルバーウイークで5日間の冷却期間がある、との判断が働いたようだ。  渡辺氏も、自ら國光社長をキャスティングしておきながら、「このセッションのモデレーターはやりたくなかった」「巻き込まれるのだけは嫌だ」などと、万が一に備えた予防線を張るのに余念がない様子だった。 

「自分の心に恥じることは何一つしていない」

 ようやく発言の機会を得た國光社長の“機関銃のようなしゃべり”は健在だった。登壇前からセッションの合間の時間帯に、ロビーで出会う人を捕まえては持論を展開した。  壇上でもまず、「いろいろ叩かれたけど、自分の心に恥じることは何一つしていない。もちろん法的にもね」と言い切る。  一方で、「経営者はやっぱり結果責任が重要。下方修正と株価の低迷という結果に対する責任はある。(業績と株価が)戻り切るまでは、ずけずけとは言えない。今日はまだ50%くらいで、戻りきったときにフルでいこうかな」と、國光社長にしてはやや控えめな様子も垣間見えた。

上場後3カ月で業績を下方修正した「gumiショック」

 ここで、いわゆる「gumiショック」と言われる一連の経緯を振り返っておこう。  上場を控えた昨年(2014年)11月あたりから露出を控えていた國光社長は、上場後には表舞台に戻る腹づもりでいた。4月に開催された「新経済サミット」(新経済連盟主催)ではポスターに起用されていた。しかし、その目算は大きく狂った。  今年3月5日、2015年4月期の連結営業損益が、従来の黒字予想から一転、4億円の赤字(前期は1億200万円の赤字)になる見通しだと発表した。上場からわずか3カ月で業績を下方修正したことで、株式市場の信頼は大きく失墜した。  その後も韓国子会社での横領や下方修正前の借り入れに対する不信感などの事象がいくつか発覚。ネット上では“総叩き状態”だった。こうした一連の問題で、國光社長は臥薪嘗胆(がしんしょうたん=成功を期して耐え忍ぶ)に追い込まれていたわけだ。

「意地でも世界1位をとる」強気な姿勢は崩さず

 國光社長の「社会復帰」については、時期尚早という声も聞かれる。1週間前の9月11日に発表した2015年5~7月期の連結決算は、主力ゲームが振るわず、最終損益が6億2600万円の赤字(前年同期は2億9900万円の黒字)だった。  もちろん、國光社長はめげていない。「打席数と打率を増やして、今期中の黒字化を目指す」と宣言する。新作ゲームを投入し、その成功率を高めるという意味だ。  「ただ、安定するためだけに経営しているわけではない。ずっと言い続けているけど、意地でも世界1位をとる」と強気を失っていなかった。縮小均衡するつもりはなく、必要な先行投資は厭わない。  「勝つまでやれば勝つ」(國光社長)。gumiは何度かの経営危機をくぐり抜け、上場にたどり着いた。時間はかかるかもしれないが、國光社長の心が折れない限り、復活の可能性はありそうだ。
《東京IT新聞 編集部》

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