工具の刃をレーザーで研ぐ 地方創生 | 東京IT新聞

工具の刃をレーザーで研ぐ 地方創生

ソリューション ものづくり

 愛知県が産学行政連携で進める「『知の拠点あいち』重点研究プロジェクト」のなかで、切削工具の刃先をレーザで鋭利化する新技術が開発された。この技術を使うことで、焼入れ鋼と超硬合金の加工面を鏡面のように仕上げられるという。

 この技術は「低環境負荷型次世代ナノ・マイクロ加工技術の開発プロジェクト」で、名古屋工業大学の研究グループが開発したもの。パルスレーザーを使って切削工具の刃先を、従来の手法で研磨するよりも鋭利化できる。

 パルスレーザーと工具の加工面を並行に配置し、レーザー外周と加工面が接触するように工具を動かすことで、少しずつ加工面を蒸発除去させ、高精度な加工面をつくる。研ぐ方法のように工具を押しつける力が働かないため、刃先の結晶粒の脱落が少なく、刃先が鋭利になるのが特徴。また、従来難易度が高かったダイヤモンドコートなどの工具の成形も容易になるという。研磨に比べて、加工者の熟練を必要としないのもポイントだ。

 このパルスレーザーによる刃先成形技術(PLG)を使って処理された切削工具を使うと、従来の研磨による切削工具を使うよりも、焼入れ鋼、超硬合金の切削加工面が美しく仕上がることが研究で実証された。2種の工具で切削した焼入れ鋼の加工面の平坦度を数値化して比較すると、PLG処理工具による加工面が従来工具の2倍程度になったという。また、研いで形成した刃先に比べて耐久力が高く、工具の長寿命化が期待できるという。

 今回開発されたPLG処理技術は、11月18日から20日にかけて愛知県名古屋市で開催される「第5回次世代ものづくり基盤技術産業展 TECH Biz EXPO 2015」で展示・紹介される予定。同展示では他の「知の拠点あいち」重点研究プロジェクトの研究成果も展示される。

 TECH Biz EXPO 2015の入場料は1000円。ただし、ホームページからの事前登録者や学生、海外からの来場者などは無料となる。

加工面が鏡のように…「知の拠点あいち」で切削工具の刃先を鋭利化する新技術

《こばやしあきら/H14》

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