めざせ! 東大…人工知能がセンター試験模試で偏差値66.5 | 東京IT新聞

めざせ! 東大…人工知能がセンター試験模試で偏差値66.5

ソリューション 人工知能

情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NII)が取り組む人工知能(AI)プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」に参加した日本ユニシスは、ベネッセコーポレーションの「進研模試 総合学力マーク模試」の世界史Bに挑戦し、平均点を30点上回る76点(偏差値66.5)という成績を収めた。

大学入試センター試験の世界史の問題をコンピューターで解くためには、自然言語で記述されている教科書などを知識源として、各設問に記述されている質問文に対する適切な答えを解答群の中から選択することが求められる。

自然言語処理分野の研究において、自然言語で記述された知識源に関する質問に答えるために有効とされる手法には、「含意関係認識技術の適用」「事実型質問応答技術の応用」「構文木(こうぶんぎ)の類似度評価」などがある。日本ユニシスでは、これらの手法に基づき、センター試験の世界史の観点から解法を独自に定式化して解答を導き出す仕組みを実装し、今回の成果を達成した。

大学入試問題は、問題文を解析する自然言語処理をはじめさまざまな技術が求められる統合的な課題で、点数と偏差値により成果を定量的に評価することが可能なタスクだ。大学入試問題にAIが挑戦することで、「AIが人間に取って代わる可能性のある分野は何か」といった問題の指標となりうる、AIの客観的なベンチマークを指し示すことが、本プロジェクトの目的だ。

今回、既存の自然言語処理の手法をセンター試験の世界史に適応した形で再定式化し、これまでにない高得点を獲得することができた。ここで使用した世界史という特定ドメインへの適応の方策や手順などは、専門性が高い分野で精緻な情報が必要とされる場面において広く応用できると考えられる。

一方で関係者は、今回のアプローチ=知識源からの検索として解く手法にも限界があることを感じているという。さらに上を目指すには、より広い意味での常識や、きめ細やかな日本語運用能力などを備えた仕組みと、今回のアプローチとを組み合わせる必要があるとする。

日本ユニシス総合技術研究所では、会議室などコミュニケーションの場として利用される空間が、その場の雰囲気や会話の文脈を理解し、状況に応じた情報を提示することで会話の進展をサポートできる「空間プラットフォーム」の実現を目指している。現在は、人間がコミュニケーションを取るときの前提として共有している、常識的な背景知識や感覚(コモンセンス)を備えるAIとしての「コモンセンスAI」を基にして、人とAIとが自然なインタフェースを介して相互作用できる環境の研究開発を進めている。
《東京IT新聞》

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