在宅介護にIoT機器活用、靴へGPS埋め込みや常時見守りも | 東京IT新聞

在宅介護にIoT機器活用、靴へGPS埋め込みや常時見守りも

コンシューマー 産業のIT化

在宅介護の現場でもIT機器の活用が積極化している。子などの介護者が両親の部屋を遠隔で見守るサービスや、徘徊(はいかい)により居場所が分からなくなった時でもGPSでいち早く見つけ出せるような機器が充実し始めている。

在宅介護サービスを首都圏を中心に展開する「やさしい手」では、今年(2015年)9月にIoT機器(常時インターネット接続機器)を使い、生活支援と介護を組み合わせたサービスを新たに開始した。

これは「徘徊みまもり太郎」という機器を使うことで、認知症の両親を在宅介護しながらでも、日中は会社に勤務できる可能性を高めるものとなっている。

たとえば、徘徊などで機器のセンサーに反応した場合、介護者へ画像付きのメールを即座に送信。また、やさしい手の拠点やコールセンターにも同時に通知されるため、電話や訪問による速やかな対応も行われる。

機器や通信費と臨時訪問サービス費などは利用者の負担となるが、多くは介護保険でまかなえるため、出費はそれほど多くはない。何より、会社勤めに安心して出られるメリットが大きいようだ。

一方、同社にはユニークな機器もある。「いまどこちゃん」と名付けられたGPS機器は、NTTドコモの回線に繋がる重さ30グラムで大きさは5センチに満たない小さな“箱”だ。ただ、これをあらかじめ服のポケットやバッグなどに入れておいたとしても、徘徊した際にその服を着なかったり、バッグを持って出なかったりしたら意味がない。

そこで考え出されたのが、靴底に埋め込むことだった。家の外を徘徊する際に、裸足で出かけることは考えづらく、自然な形で機器を持ち歩いてもらえるわけだ。介護者は、現在位置の検索はもちろん、遠隔で靴底の機器のブザーを鳴らすこともできる。

やさしい手では、人材が不足する介護の仕事をITで効率化したいとの思いから、今後も積極的にIT化を進めていくといい、ベッドに取り付けたセンサーから熟睡度合いを測り、適切な健康管理ができるようなサービスも現在開発している最中だ。
《東京IT新聞》

特集

page top