自動運転で見えないところの状況を知っておく必要 IoT | 東京IT新聞

自動運転で見えないところの状況を知っておく必要 IoT

ソリューション 人工知能

 クルマの自動運転においてIoTの処理は非常に重要になる。自動運転を行うということは、人が車に乗っていながら、人とクルマのアクセスポイントがいっさいなくなるということでもある。運転手(とは、もはや言わないのかもしれないが)は、本を読んでいてもいいし、仕事をしていてもいい、眠っていてもいいのだ。

 インテル戦略企画室オートモーティブ・ユニット・チーフ・アドバンスト・サービスアーキテクト兼ディレクターの野辺継男氏によると、2018年には人間の視覚のかわりに活躍する車載の光学カメラ、レーダ、ライダー、ミリ波、超音波の認識度は上がり、走行する環境を識別する自動運転の完成度は相当高くなるという。高速道路であれば80%の精度がとれている。

 そもそも、これまでもクルマにIoTは活用されていた。ワイパーの強度を情報としてクラウドに上げ、ゲリラ雷雨の予測やスリップ情報に活用したり、ABSが発動した時間や場所を不特定多数の同じ現象と付け合わせてナビゲーションで迂回させる、震災直後にはホンダ、パイオニア、トヨタ、日産の情報をITS-Jに集約し、道路情報としてGoogle MAPSにアップしていた。

 高速道路での自動運転は大丈夫だろうが、一般道路はどうか? 野辺氏によると、まだ難しいというのが結論だ。世界中の交差点で曲がることができるアルゴリズムが必要で、人間のかわりに判断してくれる人工知能(パターン認識、学習、判断アルゴリズム)が重要になってくる。また、人間は車を運転するときには見えないところは気にせずに運転しているが、自動運転になった時にはそれでは困るという。

 ドイツでは時速200kmでの自動運転をうたっているが、それだと200メートルは3.6秒で走り切ってしまう。センサーはせいぜい200メートル先までしか見えないため、3.6秒経過してから先で工事がはじまっている、車線が狭くなっているなどと気が付いても対応が間に合わない可能性がある。また、時に人が運転し、時に自動運転を行う、というケースでは、自動運転から人の運転に戻るのが非常に難しいという。十分余裕をもってドライバーに運転を戻しなさいということがレベル3という部分で条件となっている。ちなみに2分間では6.6km進んでしまう。だから、おおざっぱでも見えないところの状況を知っておく必要があるのだ。

 この点で脚光を浴びているのが「Vehicle IoT」というものだ。1分前、1時間前、1日前と過去に他の車が走行した時のデータを3次元マップにアップしておき、走行前にダウンロードしておくことで計画的自動運転を支援するのだ。環境と走行状態を認識しながらクラウド上の地図を参照、差分をアップデートしていく。これには通信と地図の標準化も重要になってくるとしている。

自動運転で脚光浴びる「Vehicle IoT」

《RBB TODAY》

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