ビジネスに便利! iPhone向けスキャナアプリ2選【木暮祐一のモバイルウォッチ】 | 東京IT新聞

ビジネスに便利! iPhone向けスキャナアプリ2選【木暮祐一のモバイルウォッチ】

コンシューマー サービス

 スマホ自体の高性能化が着々と進んでいる。端末自体の処理性能はもちろんのこと、カメラの画素数やデータ通信速度もわずか数年で大きく向上している。そんな時代となって、かつてツールとして重宝していたユーティリティ系アプリを再び使ってみたところ、それらのアプリ自体も大きく進化を果たしており、ますます便利に使えるものになっていて驚いた。ビジネスシーンで有効に活用できそうなアプリの中で、今回は「スキャナアプリ」にスポットを当ててご紹介したい。

 iPhone 3Gが登場した2008年時点ですでに多数のスキャナアプリが登場し、当時筆者も大変重宝して使っていた。カメラ機能を使って書類を撮影すると、そのままPDFなどで保存できるというアプリだったが、最新のスキャナアプリは書類の認識やその補正など、驚くほど高性能になっていた。さらにクラウドの利用が前提となった現在、スキャナアプリからエクスポートできるクラウドサービスに合わせてセレクトするのがポイントだ。

■Office製品に簡単にエクスポートできる“Office Lens”

 「Office Lens」はもともと、マイクロソフトがWindows Phoneアプリとして2014年にリリースしたアプリだが、これがiOSにも対応するようになった。スキャナ機能としては、アプリを起動してカメラを向けると、書類を自動認識し、スキャンしたいであろうと判断された紙面に合わせて自動的に切り抜き台形補正までしてくれて撮影してくれる優れもの。

 この後で紹介するScannableもそうだが、最近のスキャナアプリは紙面を自動判別し、ほしい部分だけ自動で切り抜いて補正(台形補正やホワイトバランス調整など)までかけてくれるのに驚いた。かつてのスキャナアプリはディスプレイ上で切り抜きたい各点をユーザーが指示して書類の形を補正していたので、自動調整してくれるのは大変便利と感じる。

 Office Lensでは、スキャン画面で「ドキュメント」「写真」「名刺」「ホワイトボード」のいずれかを選択し、スキャンしたい書類にカメラを向けてシャッターボタンを押すだけ。カメラの向きが多少いい加減であっても、書類の四隅を認識して、きちんと長方形で切り抜いてくれる。なお「写真」モードでは撮影したもの全体が画像として保存される。

 書類撮影後、「完了」をタップするとエクスポート先画面が表示される。マイクロソフトアカウントでログインしておくことで、マイクロソフトのクラウドストレージであるOneDriveに保存される。そのままOfficeの各形式にて保存することも可能である。たとえば、片っ端にOffice Lensで撮影してパワーポイント形式でエクスポートしておけば、PCですぐにその書類を開いてプレゼンテーションするといった早業も可能である。

■Evernoteユーザーには欠かせない“Scannable”

 クラウドのノートアプリとしてユーザー数も多いEvernote。筆者もWebの情報やメモなどをどんどんEvernoteに放り込み、いざ記事を書いたり研究のまとめをする際にEvernoteに貯めた情報を引き出して活用するなど、重宝している。スキャンした書類をこのEvernoteにそのまま保存できてしまうスキャナアプリがScannableである。EvernoteからiOS版のみが提供されている。

 Office Lens同様に、書類の形を自動認識して補正を加え、スキャンしてくれる。Office Lensではシャッターボタンをタップする必要があったが、Scannableの場合は書類の形の補正とピント、露出が合った瞬間に自動的にシャッターが切られる。Office Lensを起動し、まさにカメラを書類に向けるだけでそのままクラウドのEvernoteへ送られてしまう手軽さだ。EvernoteにScannableからのデータを保管するノートブックを作成しておき、そこをあらかじめ保存先に設定しておくことで、あとからデータの管理もしやすい。

 スキャンした書類はホワイトバランスも自動調整される。印刷物をスマホでスキャンしたにも関わらず、まるでデスクトップのスキャナでも使ったかのように綺麗に保存されるのがありがたい。書類だけでなく、名刺や領収書など、あらゆる書類を簡単にEvernoteに取り込めるのもポイントである。

■ユーティリティ系アプリが格段に使えるものになった

 iPhoneがわが国で発売開始になった2008年当初、「スマートフォンはアプリが命である」と言わんばかりに、さまざまな媒体で有用なアプリを紹介する特集が組まれていた。筆者もこれに便乗し、とくにビジネスで有効活用できるユーティリティー系アプリを各所で紹介してきた。

 しかし、iOSとAndroidとでアプリ数を競うような時代はいつしか終焉。その上、アドレス帳のデータやユーザーの行動履歴を収集するアプリなども横行するなどして、昨今は「不用意にわけの分からないアプリはインストールしない」という風潮に変わってきた。

 さらにユーザーのスマホ利用傾向も変化していったという事情もある。初期のスマホユーザーはビジネスマンなどが主体で、ツールとしてのスマホ利用が中心であったが、スマホはその後幅広いユーザー層に浸透していき、本来“モバイル”が得意としていたコミュニケーション機能の活用が主体へと変わっていった。昨今はLINEやFacebookなどのソーシャル機能の利用が、“スマホの中心”といっても過言でないはず。そんなわけで、アプリそのものをレビューする機会も減っていったし、筆者自身も使うアプリがいつのまにかかなり限定されたものばかりになっていた。

 そんな昨今であるが、改めてツール系のアプリを使ってみたところ、スマホの高性能化と相まって、アプリ自体もかなり使えるものが増えている印象である。しかも、LTEを使った高速大容量なデータ通信環境が整ったことで、クラウドをこれまで以上に有効に活用するアプリが増えているという。スキャナアプリは他にも多数ラインアップされているが、無料で使えるという点で絞ると、今回ご紹介したような、既存のPCやスマホ向けサービスを提供している大手企業が、それらサービスと連携したアプリとして提供しているものはひとまずは信頼できそうだ。

【木暮祐一のモバイルウォッチ】第87回 ビジネスに便利!iPhone向けスキャナアプリ2選

《木暮祐一》

編集部のおすすめ

特集

コンシューマー アクセスランキング

  1. 話題の「ユーチューバー」は本当に儲かる? その実態と現実を先駆者に聞く

    話題の「ユーチューバー」は本当に儲かる? その実態と現実を先駆者に聞く

  2. 実はすごい「ホームドア」 鉄道の自動運転化には欠かせぬ存在だった

    実はすごい「ホームドア」 鉄道の自動運転化には欠かせぬ存在だった

  3. IoTで見守りシステム、小中学生に端末配布…箕面市

    IoTで見守りシステム、小中学生に端末配布…箕面市

  4. 「植物工場」で障がい者の雇用広げる、東京板橋の福祉施設が実践

  5. ネット予約システム市場に異変、無料高機能の「レゼルバ」が与える影響

アクセスランキングをもっと見る

page top