地図を市販車で自動生成する トヨタが自動運転に向け開発 | 東京IT新聞

地図を市販車で自動生成する トヨタが自動運転に向け開発

ソリューション クラウド

トヨタ自動車は12月22日、自動運転の早期実現を可能にする「地図自動生成システム」を開発したと発表した。市販車に搭載しているカメラやGPSを活用して、自動運転の走行に必要となる高精度地図を自動的に生成する。

このシステムは、カメラを装着した車両が走行中に収集した路面の画像データと位置情報をデータセンター(クラウド)に集約し補正することで、自動的に広域の高精度地図データを作成する。2020年頃に実用化を目指し開発中の自動運転車両に適応しており、将来の自動運転に役立てる。

自動運転の実現のためには、自車位置情報、道路構造や交通ルール(制限車速や各種標識)を把握することが必須だ。たとえば自車位置情報の取得では、白線や縁石など路面の特徴を含む高精度地図と、実際の周囲の状況とを照合することで、精度高く自車位置を判別することになる。さらにそれらの情報は、常時更新することが求められている。

従来のデータ収集は、3次元レーザースキャナーを搭載した計測車両が、実際に市街地や高速道路を走行していた。そのため地図の更新頻度が少なく、情報鮮度の高い地図は得られなかった。また、道路の白線や標識などについては人手をかけてデータ作成するので、コストがかかっていた。

今回開発した「地図自動生成システム」は、豊田中央研究所が開発した空間情報の自動生成技術「COSMIC」=Cloud-Operated Spatial Mark Information Creation(クラウド型空間情報生成) を採用し、車両から収集した画像データとGPS信号から高精度地図データを生成する。車載カメラとGPSから収集するデータは誤差が大きいが、走行軌跡を高精度に推定する技術と、複数車両から収集した路面画像データを統合・補正する技術により、位置誤差を解消した。直線路の場合で誤差5cm以内だという。

さらに情報収集に市販車両や既存インフラを活用することで、リアルタイムにデータ更新が可能で、かつ安価なシステム構築も可能となった。

トヨタではこのシステムを、トヨタが2020年頃に実用化を目指し開発中の、自動車専用道路での自動運転で必要となる重要な要素技術の一つとしている。将来的には一般道や道路上の障害物への対応など、機能を拡張する。また、高精度地図データの公共・民間サービスへの活用も視野に、地図メーカーとの連携も強化していくという。

トヨタは「地図自動生成システム」を、1月6~9日に米ラスベガスで開催する2016 International CESに出展する予定だ。


《東京IT新聞》

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