VRがNo.1の盛り上がり…魅力と課題 CES | 東京IT新聞

VRがNo.1の盛り上がり…魅力と課題 CES

エンタープライズ 市場動向

 「VR(バーチャルリアリティ)」は今年の「CES 2016」で最も注目されたトピックスの一つだった。日本国内ではサムスンの「Gear VR」がコンシューマー商品として昨年末に発売され、1月7日からは「Oculus Rift」のプレーオーダーも始まった。

 VRヘッドマウントディスプレイといえば、もう一つの“大物”であるソニー・コンピュータエンタテインメントが開発する「PlayStation VR」についても、ひょっとしたら今回の「CES 2016」で価格と発売日に関するアナウンスがあるのではないかと思われていたが、残念ながら期間中にXデーが訪れることは無かった。

 メイン会場である米・ラスベガスのコンベンションセンターに出展するOculusのブースには、イベントの最終日まで「Oculus Rift」と、同社が技術サポートを提供する「Gear VR」によるVRコンテンツを楽しみたいと訪れる来場者で長蛇の列ができていた。また会場の至る所で、ディスプレイ型のものから、とにかくメガネみたいなスタイルで装着する“眼の疲れを癒してくれるヘルスケアデイバイス”的なヘッドマウント系のデバイスが出展されていた。筆者も短いイベント期間のあいだ会場をくまなく回れたわけではないことを予め断っておくが、BtoCからBtoB用途を想定した多種多様なVRヘッドマウントディスプレイが会場で引っ張りだこになっていた印象だ。

 そのなかでも特に積極的な展示を行って多くの来場者を集めていたのが、ゲーム系のコントローラーなどインターフェース系のデバイスを扱うベンチャー企業だ。VRヘッドマウントディスプレイは、家の中で安全なソファなどに腰掛け、ただ鎮座して360度映像を眺めるだけのものであれば、おそらくその人気は長続きしないだろう。画面に表示される映像に、なんらかの働きかけを行えるようになって、初めて映像の中の世界への没入感がぐんと高まってくるし、これぞVR体験という手応えが得られるものだ。

 ところが、現状のVRヘッドマウントディスプレイは、高い没入感を得る代償として、それを身に着けた時にリアル世界の風景が全く見えなくなってしまう課題がある。人気の「Gear VR」然り、体験したことがある方ならお分かりになると思うが、いったん機体を身に着けてしまうと、自分の手がどこにあるのかさえ一瞬不確かになる。身に着けたままコップに入れたジュースを飲むことですら高度なテクニックと慣れが必要だ。そこで、VRヘッドマウントディスプレイを身に着けたまま、画面に対して操作ができるコントローラーや、あるいは周囲の環境を同時にモニターできるピクチャー・イン・ピクチャー機能のようなものが欲しくなってくる。

 今回の「CES 2016」では、前者に関連する面白い展示を見つけることができた。アクティブVRのパイオニアを自称するアメリカのベンチャー企業、Vutrixの展示だ。CESの会場に展示していた「Virtuix」は、VRゲームをより一層の没入感とともに楽しむための入力インターフェースだ。

 トレーニングジムでお馴染みのランニングマシーンのような形をしたその期待は、足下にユーザーの足の動きを感知するセンサーを内蔵。ゲームのプレーヤーが前後左右に疾走する足の動きをトレースして、FPSアクションゲームのキャラクターの動きを画面上に連動させるというものだ。同社のブースには体験コーナーが設けられ、Oculusのブースに負けないほどの来場者を惹き付けていた。同社は現在、オンラインでVirtuixへの出資を受け付けている。

No.1の盛り上がりを見せた「VR」! 魅力と今後の課題とは?……CES 2016

《山本 敦》

編集部のおすすめ

特集

エンタープライズ アクセスランキング

  1. 20代と30代の起業はどこが違う?両世代の著名ベンチャー経営者らが激論!

    20代と30代の起業はどこが違う?両世代の著名ベンチャー経営者らが激論!

  2. 毎日新聞が有料電子版、紙より価格抑え先行する日経と朝日を追う

    毎日新聞が有料電子版、紙より価格抑え先行する日経と朝日を追う

  3. 東大の院生が開発、自分だけの有益ニュース集める「Gunosy」で起業した理由

    東大の院生が開発、自分だけの有益ニュース集める「Gunosy」で起業した理由

  4. <IPO専門家が教える!>赤字や小さな売上でも上場できるのはなぜなのか

  5. <米国発コラム>日米でこんなに違う!人間関係の築き方と仕事の進め方

アクセスランキングをもっと見る

page top