クラウド会計ソフトの利用状況調査…個人事業主を対象 | 東京IT新聞

クラウド会計ソフトの利用状況調査…個人事業主を対象

エンタープライズ 市場動向

◆個人事業主の会計ソフト利用率は33.2%

MM総研は、個人事業主を対象にアンケート調査を実施し、クラウド会計ソフトの利用状況をまとめた。会計ソフトを利用している個人事業主は33.2%で、インターネット経由で会計ソフトの機能を利用するクラウド会計ソフトの利用率は8.1%となった。

今回の調査でいうクラウド会計ソフトは、インターネット経由で会計ソフトの機能を利用できるソフトを指す。パソコンに会計ソフトをインストールしたもの、会計データのみをインターネット上に保管するソフトは含まない。

MM総研によると、クラウドサービスの利用は中小企業や個人事業主にも裾野を広げているという。「クラウド会計ソフトは、パソコンにインストールして利用する従来型のパッケージソフトに比べ、クラウドならではの利便性の高さから認知が広がっている」。調査結果でも個人事業主の認知度は過半数となり、MM総研では認知度は今後も高くなっていくと予想している。

◆PCインストール型が80.3%、クラウド型が8.1%

総務省がまとめた2014年7月1日時点の日本の企業数は約410万。このうち個人事業主は全体の51%を占めて経済の重要な一翼を担っており、クラウド化の動向を追う上でも一つの指標となる。

個人事業主2万2125事業者を対象にウェブアンケート調査を実施したところ、「会計ソフトを利用している」との回答は33.2%となった。「会計ソフトを利用していない」が54.4%で最も多く、会計ソフトの代わりに、手書きやExcelなどの表計算ソフトの利用、税理士・会計事務所へ委託しているなどがある。

会計ソフトを利用している個人事業主(7346事業者)に、利用している会計ソフトを確認したところ、パソコンにインストールして利用する従来型の会計ソフト(会計データのみをクラウド上で保管するものを含む)が80.3%を占めた。クラウド会計ソフトを利用している個人事業主は8.1%となっている。

なお、クラウド会計ソフト利用者に実際に利用しているクラウド会計ソフトを回答したもらったところ、事業者別では「弥生」が最も多く、次いで「freee」、「マネーフォワード」、「全国商工会連合会」となった。MM総研によると弥生は、PCインストール型の会計ソフトにおける提供で長い実績もあり、個人事業主における知名度の高さが、クラウド会計ソフトにおける利用者の拡大にもつながっていると推察される。

◆事業継続年数が若いほど利用意向が高い

今回の調査で、クラウド会計ソフトの認知度を確認したところ、「知っている」との回答は全体の57.5%に達した。MM総研は、「クラウド会計ソフト事業者間の顧客獲得競争が本格化する中で、今後も認知度は上がり続ける」ものと推察する。

いっぽうクラウド会計ソフトを認知しながらも、現在利用していない個人事業主(1万1231事業者)に今後の利用意向を確認した。「今後利用したい」と「どちらかといえば今後利用したい」を合わせたクラウド会計ソフトの利用予備軍は37.5%となった。

この利用予備軍を事業継続年数で分析したところ、2年未満が54.8%で最も多く、事業継続年数が若いほど利用意向率が高い。MM総研では、「起業や独立、事業の拡大をめざす比較的事業継続年数の若い個人事業主ほど、クラウド化への抵抗感が少なく、既存の会計ソフトをスイッチする負担も少ないことが、導入意向の高さにつながっている」と観察する。


調査概要
●調査対象:2015年分の確定申告を予定している個人事業主
●回答件数:2万2125事業者
●調査方法:ウェブアンケート
●調査期間:2015年12月11~13日
《東京IT新聞》

編集部のおすすめ

特集

page top