“おもてなしロボット”のネットワーク連携 実験に成功 | 東京IT新聞

“おもてなしロボット”のネットワーク連携 実験に成功

ソリューション ロボット

「ベイエリアおもてなしロボット研究会」は、ロボットをスマートフォンやICカードと連携させ、人が複数のロボットへ接触することによって、その間の行動履歴を取得できる実験システムを開発した。研究会が22日、発表した。

「ベイエリアおもてなしロボット研究会」は、東京ベイエリア地区に拠点を持つ機関が参画する研究会。芝浦工業大学、産業技術大学院大学、首都大学東京など6機関が参加し、ロボットサービスイニシアチブ(RSi)が協力する。地域の課題解決を目標にし、ロボットの研究開発および新規市場の創出に取り組んでいる。今回の実証は芝浦工大、産技大、都産技研、RSiで実施した。

研究会は、複数のロボットからアンケート調査ができるシステムを開発し、2015年12月に開催された「2015国際ロボット展」において、展示会場内のさまざまな電波が飛び交う不安定な通信状況の実環境に近い条件で、実証実験を行なった。

ロボットを使うメリットとして、利用者には、(1)ロボットとのコミュニケーション(多言語化も可能)を楽しみながら情報が得られる、(2)過去のやりとりがロボット間で引き継がれ、行く先々でコンシェルジュ対応が受けられる、といったことがある。設置者にとってのメリットは、(1)ロボットがネットワークで繋がっているため、利用状況や混雑具合など情報をリアルタイムにチェックできる、(2)利用者の行動履歴やパーソナルデータを蓄積し、マーケティングに繋がるビッグデータ収集ができる、などがある。

実験で使用したロボットは、研究会の各機関が独自に開発したものだが、共通の開発プラットフォームを使用したため、今回の連携に成功した。将来的には、ソフトウエアを高度化することでさらに多くの間接情報取得や、センサーモジュールを増やし別の機能を付加するといった拡張性を持たせることができるという。

「国際ロボット展2015」で行ったスタンプラリーでは、スマートフォンのアプリを使うことでアンケートに答えるとバーチャルスタンプが押され、3カ所のブースをどのルートで回ったか、どれ位の時間をかけたかなどの情報が外部のサーバーに送られ集計されるというデモシステムを、ロボット間の連携によって初めて実現した。これらの結果はRSiの共通プロトコルRSNPにより、インターネット経由で確認できる。

今後はネットワーク化を強化しつつ、複数のロボットからより詳細なデータを取得し分析できるように研究開発を進め、人工知能も活用した総合案内サービスの実現を目標とする。2016年に10数台を商業施設で、2020年には東京オリンピック・パラリンピックの会場周辺で100台規模での実証実験を目指す。
《東京IT新聞》

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