新幹線開業でも北海道市場には課題山積 EC | 東京IT新聞

新幹線開業でも北海道市場には課題山積 EC

コンシューマー EC

 新幹線の道南延長を3月に控える北海道。開業すれば経済活性というわけでもないようだ。中小企業の販路拡大にはECを利用すべき……。システム開発会社のインディティール(本社:札幌市)は12月9日、「中小企業応援セミナー&名刺交換会」を札幌市で開催し、プロダクト事業部鈴江純希氏が講演した。(文責:東京IT新聞)

★ITを活用した地方・中小企業の販路開拓

日本に存在している企業のうち、9割以上が中小企業といわれています。そして、その8割が地方に所在しています。地方経済ほど、中小企業が支えているということです。中小企業に対して毎年金融機関が行っているアンケートがあり、その中で、最も重要な経営課題は何ですか、という質問に対して毎回7割以上の高い水準で回答される項目が、「販売力の強化・販路開拓」なんです。

中小企業が拠点を構える地方はどうなっているかというと、人口が減少し、それに伴う市場の縮小が起こっています。道内市町村からの人口流入が集中する札幌でさえ、2015年を境に人口減少が始まるとみられています。我々道内企業はマザーマーケットだけで活動していてはだめだということが明らかです。かと言って、全国各地に拠点をつくったり、駐在員を置いたりするのも負担が大きですよね。そこで力を発揮するのが、ITです。

ITの力を考える上で参考となるのが、お金の流れがどこに向かっているのかということです。小売市場の売上高推移をみると、伝統的な販売チャネルであるスーパーと百貨店が苦戦をしいられています。一人気を吐いているのがコンビニですが、そんなコンビニでさえかすんでしまう勢いが、ECです。ネット上で商品やサービスが購入されている金額が、足許では13兆円ですが、これが2020年には20兆円にもなるといわれています。

ただネットの活用が、どの程度事業者側に普及しているのかというと、中小企業の内、ホームページを保有している企業の割合は50%を下回っていると言われており、さらにその内、そのホームページを営業活動へ利用できている割合が25%という(調査)結果があります。

ECサイトを効果的にするためにはどうしたらいいのでしょうか。大きく二つの視点に分かれます。目的買いをターゲットとするのか、衝動買いをターゲットとするのかということです。

目的買いというのは、特定の商品を買おうとしてやってくる人々のことです。この人たちを取り込んでいくポイントは、サイトの使い勝手がシンプルであること、または商品に最安値をつけることです。

シンプルであることについては最先端を行くのがアマゾンです。購入を決定するクリックまで最短でたどり着くことができる。しかし、商品の背景にあるストーリーや生産者が込めた想いを伝えるための情報は掲載されない。最安値をつけるということについて、買う側はどこが一番安いのか調べてそこで買うことになるからです。もう一つ、即時対応も大切になってきます。時間を気にせずに自動で受付できるというのがネットの利点です。

いっぽう衝動買いをどう捉えていくのか。つまり、潜在的なニーズをどう顕在化させていくのかということですが、これについてはメディア化戦略が有効です。最近は自社のホームページやECサイトをメディア化する、という手法が注目されています。興味のある分野の情報を求めている人々を引き寄せ、提供する情報から購買意欲を掻き立てることができます。

そして、この中間にあたる部分、例えば家具を買いたいと思っているけど具体的に何を買うかはまだ決まっていない人、ここのサポートを得意としているのが楽天です。

どう考えても、だれに聞いても、今後インターネット上でモノの売り買いが増えて行くということはあきらかな状況です。マザーマーケットが縮小傾向にある中において販路開拓を求めている中小企業にとって、こんなに魅力的なものはないですよね。


INDETAIL(インディテール):札幌市の大通に本社を構えるシステム開発会社。主な事業として、受託開発事業、ゲーム運営事業、自社プロダクト事業、を3本柱として提供。
http://www.indetail.co.jp/
《東京IT新聞》

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