「中小企業 新ものづくり・新サービス展」中国・四国ブロック | 東京IT新聞

「中小企業 新ものづくり・新サービス展」中国・四国ブロック

ソリューション ものづくり

★三次元解析結果の中をウォークスルー
★ミクロン精度で航空・宇宙産業に参入

12月15、16日の両日、広島県の県立広島産業会館で、全国中小企業団体中央会主催 中国・四国ブロック「中小企業 新ものづくり・新サービス展」が行われた。「革新力」をテーマに行われたこの展示会では、ものづくり補助事業に取り組んだ事業者が補助金を活用して開発した新製品やサービス、技術などが展示された。成果の発表と同時にビジネスマッチングの役目も果たす。中・四国ブロックでは152社の参加となった。

広島市に本社を構えるデジタル・ソリューション株式会社は、流体解析結果をHMDでバーチャルに表示するソフト「ArandCFD」を補助金によって開発した。工場炉の熱周りやエンジンルームなどの速度ベクトル・流線・温度コンターなどの解析は、以前より同社の得意とする分野で、大手自動車会社との取引もある。

今回開発した「ArandCFD」はこれを一歩進めた形だ。HMDを装着した使用者は、3次元の解析結果の中に入り込んでウォークスルーすることにより、よりリアルで多角的な認識が可能になる。「感覚的に理解することができるので、新人や営業、デザイナーなど、解析の専門家以外でも直感的に解析結果を理解することができる」と、担当のエンジニアリング部 河村修次部長。同社の独立資本での開発であるため、技術的なセキュリティ面にも自信を持つ。工場炉など実際に中に入っての調査が不可能な部分をバーチャルに体験することができる「ArandCFD」は、今後の解析ソフトが進んで行く新たな方向の一つだろう。

香川県高松市に本社を構える株式会社プロテックは、半導体製造・航空宇宙関連部品などを扱う会社である。同社が補助金で導入したのは、国内には数少ないという2000×3000の大型CNC三次元測定器。同社はもともと半導体を扱う会社だが、数年前に香川県が航空関連産業を奨励するプロジェクトに参加。航空部品はまだ2割程度ながら、現在はボーイングやMRJなどにも部品を提供し、今後は半導体同様航空・宇宙関連にも力を入れていくという。同社はJIS Q 9100を獲得するなど、加工から溶接、施工まで自社で行う高い技術力のある会社だが、 「ミクロン単位の精度で計測が可能な大型CNC三次元測定器の導入によって、さらに精度の高い付加価値のある航空宇宙関連部品が製造できる」とブース担当の宮脇氏は語った。

この他、3DレーザースキャナーDigital Forestを導入し、森林の精密計測・解析の提供と、よりすすんだ技術開発も目指す愛媛県の大木坑木有限会社、導入した極薄・高精度スライス機で加工した紙レベルの薄さの発泡品を展示し、新たに印刷メーカーからのマッチング希望を受けていた福山市のアイシン産業など、補助金によって導入・開発したサービスをさらに展開させようと意気込む中小企業たちの「ものづくり」への意気込みが見える展示会であった。
《築島渉》

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