ディープラーニングで「データ活用・検証サービス」を強化 | 東京IT新聞

ディープラーニングで「データ活用・検証サービス」を強化

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富士通は、ビッグデータの分析サービス「FUJITSU Intelligent Data Service データキュレーションサービス」(データキュレーションサービス)に、新たな分析手法としてDeep Learning(ディープラーニング)を適用し、4日より提供を開始した。

このサービスは、自社で保有する画像や音声などのデータを有効活用したい顧客向けに、専門スキルを持つキュレーター(データサイエンティスト)が顧客のデータを分析し、Deep Learningを導入した場合の効果を検証するサービスだ。富士通では、自社で分析するのに比べ、初期投資を抑えながら短期間で検証できるとする。

人工知能(AI)の研究が進む中、膨大なデータを機械(=コンピューター)が学習し人の判断や知識創造を助ける機械学習が注目されている。その手法の一つであるDeep Learningは、脳の神経細胞を模したニューラルネットワークの最新技術として、画像・音声認識などの分野で取り組まれている。

企業において、保有する画像や音声などのデータの新たな活用に向け、Deep Learningへの注目が高まっている。しかしながら、Deep Learningの適用には、適切な分析のためのデータ処理技術や専門知識、データを計算するためのICTリソースが必須であり、導入コストが高く効果検証が難しい。富士通は、2012年から提供している「データキュレーションサービス」を強化し、新たにDeep Learningを適用した分析サービスを提供する。

富士通のキュレーターが、顧客の保有する画像・音声などのデータを預かり、効果検証のフレームワークを適用する。Deep Learningを用いて約2か月でデータ分析モデルの作成と評価を行なう。今回、画像や音声などのデータにDeep Learningを適用した学習・認識モデルを提供することで、ヒトの五感に対応したより精度の高いサービス開発や業務改革を支援できるという。

また富士通は、株式会社クーシーと連携し、クーシーの運営するコスメ・美容情報サイト「Hapicana(ハピカナ)」の新サービス開発に向けた共同プロジェクトを1月より開始した。顔画像データ5万点にDeep Learningを適用し、顔を構成する各パーツの特徴を検出・学習することで、新たなレコメンドサービスの開発につなげる。

本プロジェクトでは、富士通のキュレーターが5万点の顔画像データに対し、Deep Learningを用いた学習を80万回行なった結果、輪郭、目、鼻、唇など顔を構成する各パーツのかたちや肌の色など、顔に関する特徴から8種類の顔型を作成した。両社は、本結果をもとに検証・評価を行ない、サイトユーザーの顔の特徴に合ったメイクのアドバイスやおすすめアイテムの紹介など、様々なサービスの開発につなげる。

富士通では今後の活用として、(1)製造:工場において製品の画像をもとに品質検査を行い、完成品の精度を高める、(2)医療:レントゲン画像などの臨床検査データから目視では難しい病巣を認識し、早期発見につなげる、(3)広告:電車内の乗客の人数・顔の向きを認識し、車内の広告を変化させる、(4)スポーツ:一流選手に共通する特徴を映像から抽出し、自分の体の動かし方とのギャップを教える、といった活用を想定している。
《東京IT新聞》

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