じつは日本独特のお土産文化…人材会社がインドで起業 | 東京IT新聞

じつは日本独特のお土産文化…人材会社がインドで起業

エンタープライズ 企業動向

出張帰りのお土産。職場の同僚からもらって嬉しいものだし、自分が出張した時に選ぶのも楽しいが、お土産にできるような商品が必ずしもあるとは限らない。そこで自らが海外にお土産メーカー、販売店を立ち上げてしまった日本企業がある。

●日本のお土産文化を世界に

ジョブテシオ株式会社はインドのお土産市場に参入する。タージマハルをかたどった「個包装」のクッキー「LAZIZ MANGO COOKIE(ラジーズ マンゴークッキー)」を現地で製造、タージマハルで販売する。9月に店舗が仮オープン、商品に改良を加えて1月にグランドオープンの予定だ。

土地の名産を買って帰るお土産の習慣は世界共通だが、知人・友人に“ばら撒く”というのは、実は日本独特のお土産文化らしい。たとえばお菓子など、海外で適当な商品がなくて、お徳用サイズの大きな袋入りを購入した経験はないだろうか。日本では、現地の特産物を使った日持ちする商品の開発や、旅路に耐える製箱技術、配布用途に適した個包装化など、独自の技術を発達させてきた。

旅を追体験できる日本のお土産文化は、贈る相手との絆をより深め、旅の価値を高めることができる、とジョブテシオはいう。日本のお土産文化を海外に広め、世界中の人々をワクワクさせたい、とする。

●社内ベンチャーから事業化

インドには世界から毎年700万人が渡航する。日本からは約22万人で、この数字はイギリスやカナダへの旅行者数と同等の規模だ。インド政府観光局によるとインドの国際観光収入は1兆円を超えるという。またインドは世界有数の農産国でもあり、特産物が豊富だ。地場の特産物を活かすお土産を開発するのに適した国といえる。

インドで事業を立ち上げたジョブテシオは、実はお菓子メーカーでなければ、商社でもない。日本国内の企業が海外の学生を採用する際に支援する人材紹介会社だ。海外出張の多い会社だが、IT大国インドに同社の社員が出張した時の体験が、今度の事業の発端だった。発案者の平田麻衣さんは「いろいろな国に出張に行ったが、インドで買うお土産が最も困った。悩んで買ったお土産は社内で人気がなかった。渡して喜ばれるインドのお土産を作りたいと思った」と説明する。その後“社内ベンチャー”に提案、事業化された。

ジョブテシオはタージマハルの入場券売り場がある政府系建物「シルプグラム」の一角に旗艦店をオープンした。シルプグラムに日系企業が出店するのはジョブテシオが初めてだという。インド現地のパティシエと組み、タージマハル型のクッキーを製造する。材料には、特産物であるマンゴーの中でも高級な「アルフォンソマンゴー」を使用した。開発は日本人が指揮をとり、インド現地の知恵とコラボレートして、日本クオリティの現地製品を開発した。クッキーの味や触感に加え、お土産に適した壊れにくい製箱設計や、一つ一つ配ることを目的とした個包装技術、インド製による不安を払拭するための衛生面などにも配慮したという。
《東京IT新聞》

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