地方の農家にこそブランディングが必要 | 東京IT新聞

地方の農家にこそブランディングが必要

エンタープライズ 企業動向

 東京ビッグサイトで開催された「グルメ&ダイニングスタイルショー」にて、ファームステッドの代表取締役であり、6次産業化プランナーの長岡淳一氏は、「デザインとブランディングで変わる!これからの食と農業と地域の新しい姿とは?」というタイトルで講演を行った。講演では、農家がブランディングを行う必要性や、同社の手掛けたブランディングの事例が紹介された。

 長岡氏によると、地方の農家にこそブランディングが必要であるという。その理由として、「日本の地方には、知られていない良いモノが眠っている」ということが挙げられた。つまり、ブランディングがうまくできておらず、売れるはずの農作物(あるいは、それらの加工品)があまり売れなかったりしているという事態が起きているということだ。また、長岡氏によると、消費者は商品を買う際に、以下の3つの項目を特に重要視しているという。

1.品質の良さ
2.機能性の高さ
3.デザインの良さ

 つまり、高付加価値で商品を販売するには、「品質の良さ」「機能性の良さ」「デザインの良さ」の3つが重要になる。農家の場合でいうと、「品質の良さ」というのは味や栄養素、鮮度などのこと、「機能性の良さ」というのは保存のしやすさや調理のしやすさなどのこと、「デザインの良さ」というのはロゴマークやネーミング、商品パッケージなどになる。この3つの要素が揃うと高付加価値で販売することが可能になるのだが、農業経営者は「デザインの良さ」になかなか目が向いていないのが現状だ。つまり、農作物や加工品の味や栄養素、鮮度、保存のしやすさ、調理のしやすさには目が向きやすいが、ロゴマークやネーミング、商品パッケージの重要さ、つまりは、ブランディングの重要さには目が向きにくいということである。

 では、ブランディングを考える上では、具体的に何を考えれば良いのか。長岡氏によると、ブランディングを考える上では、「外的な要素」と「内的な要素」を考える必要があるという。「外的な要素」というのは、消費者のことを考えてブランディングを行うことである。その中でも特に重要なのは、「誰が」「どこで」作っているか分かることであるという。「誰が」「どこで」作ったのか分からない商品だと、他の競合商品の中に埋もれてしまい、消費者の手が伸びにくい。「誰が」「どこで」作ったのか分かりやすい事例として、長岡氏から「カントリーホーム風景」(十勝 鹿追町)の事例が紹介された。詳しくは、写真をご覧いただきたい。

 一方、「内的な要素」というのは、生産者や加工者自身が誇りを持てるブランドであることをいう。そういったブランドを作成し、作業服などにロゴマークを入れることにより、従業員の意識向上に繋がるのだという。この「内的な要素」をうまくブランディングした事例として、「本山農場」(北海道 美瑛町)の事例が紹介された。「本山農場」では、作業服などの備品の他に、農業機器やトラックなどにもロゴマークを入れ、従事者の意識向上に役立てている。

 長岡氏は最後に、「消費者は食べる前にお金を払う。それは、ブランディングによる安心感があるからだ」と締めくくった。ロゴマークやネーミング、商品パッケージなど、自社のブランディングを一度考えてみてはいかがだろうか。

地方の農家にこそブランディングが必要、その理由とは?

《まつかず・HANJO HANJO》

編集部のおすすめ

特集

page top