タブレットで手術の説明 医療ICT | 東京IT新聞

タブレットで手術の説明 医療ICT

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医療法人財団岩井医療財団は、患者向けの説明に使用するために、モバイル向けコンテンツ管理システム「Handbook(ハンドブック)」を採用した。Handbookを運営するインフォテリアが18日に発表した。

手術説明資料を患者がタブレットで自由に閲覧することができ、手術に対する理解度向上と医師の説明時間短縮に貢献している。

岩井医療財団グループのひとつである岩井整形外科内科病院では、年間1300件以上もの脊椎内視鏡下手術を実施している。増え続ける患者へ対応するため、東京都品川区に稲波脊椎(いななみせきつい)・関節病院を新設した。

患者に対しての手術内容説明は、場合によっては30分以上も要しており、これを短縮するためにタブレットを活用した説明を導入することにした。パソコンとタブレットの説明資料は同期されていなければならないが、既存の病院では外来フロアのどこでも接続可能なWi-Fi環境が整備されておらず、有線による同期には手間がかかることから、タブレットの本格導入に至っていなかった。

新設の稲波脊椎・関節病院では、外来フロアのどこでも接続可能なWi-Fi環境を整備した。導入するソフトウェアは比較検討の結果、「患者さん自身が直感的に操作できるインターフェース」、「高コストパフォーマンス」の評価で、Handbookが採用された。

Handbookを導入した効果、まず院内での資料の共有ができ、更新手順を簡略化できた。患者にとっては、待ち時間を活用して手術説明資料を閲覧できるようになり、手術に対する理解度が向上した。さらに、事前に手術説明を閲覧した患者さんの質問に回答する形式で医師が手術を説明することで、説明時間と待ち時間の短縮にも貢献している。

新病院では5台のタブレットを導入し、手術説明資料の閲覧を開始した。Handbookアプリの「スワイプで移動する」オプションをオフにしておけば、誤って別の資料を閲覧することがない。医師は、患者共通の手術説明を省略して、患者の個別の質問に回答する形式での説明が可能になった。説明時間は約3分の1に短縮されたという。

リハビリテーションの説明にもHandbookを導入し、3台の端末を設置した。こちらではアクセスコードを設定して専用コンテンツのみを表示する。術後の患者は理学療法士からタブレットの図解を参考に、リハビリテ―ションの説明を受けられる。

いっぽう稲波脊椎・関節病院の各病室にはWindows PCが配備されている。今後はこれらのPCにもHandbookアプリをインストールし、病院の案内や医師の紹介など様々なコンテンツの配信を計画している。将来的には患者のコンテンツ閲覧履歴を検証し、患者へのサービスにフィードバックする。
《東京IT新聞》

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