なぜ、ソニーはスマホ以外の「Xperiaワールド」を拡張するのか MWC | 東京IT新聞

なぜ、ソニーはスマホ以外の「Xperiaワールド」を拡張するのか MWC

エンタープライズ 企業動向

 「MWC 2016」(スペイン・バルセロナ)の開幕初日となった22日(現地時間)、ソニーモバイルがプレスカンファレンスを開催。ソニーの平井一夫社長、ならびにソニーモバイルコミュニケーションズの十時裕樹社長が登壇し、スマートフォン以外にも広がる新しい「Xperia」シリーズのビジネス戦略を語った。

 最初に登壇したのはソニーの平井氏。これまでにも繰り返し力説してきた「ソニーの商品はユーザーに“感動”を伝えるエモーショナルバリューを追求する」というコンセプトを改めて来場者に語り掛けながら、「テレビは美しい映像、オーディオはクリアなサウンド。これらに並ぶ価値としてスマホではリッチなコミュニケーションを磨き上げていく」と力を込めて語った。

 スマートフォンはいま世界の人々にとってなくてはならない日常のコミュニケーションツールにまで成長した。「当社の調査によれば、世界のスマホユーザーが一日にスマホを起動してチェックする回数を合算すると80億回にも上る。コミュニケーションは日常生活の柱。家庭内すべてのデバイスのタッチポイントにもなりつつある。ソニーがスマホをビジネスアイテムのコアとしている理由はここにある」とし、スマホを中心に新しい可能性と“インテリジェンス”を追求していくことの重要性と訴えかけた。

 続いて登壇した十時氏からは、より具体に落とし込んだかたちでソニーのモバイルビジネスの戦略が語られた。十時氏は「スマートフォンはこれからも人々の生活を再定義する重要な製品。ソニーの先端技術をすべて詰め込みながら、エンターテインメントに感動をもたらしてきた。引き続き、情報アクセスやインタラクションを変えていくデバイスとして注力し続ける。当社のビジョンを揺るぎなく遂行していくことが大切」と述べた。

 スマートフォンを軸としたエレクトロニクスの「コネクティビティ」を深めて、より生活を豊かなものにしていくためには、スマートフォンが人間の生活志向に従い、日常生活により賢く寄り添うデバイスとなるべきと十時氏は主張する。「学習機能やセンシング、自然なユーザーインターフェース設計など、スマートフォンのインテリジェンスを便利さを磨き上げるための取り組みはさらに大事」としながら、具体的な商品のかたちとして「Xperia」シリーズの、スマホ以外のかたちへの多面展開についても壇上で発表した。

 既報の通り、今回の「MWC 2016」でソニーが発表した新製品は、スマートフォンの「Xperia X」シリーズのほかにも“コミュニケーションツール”として、アプリ連動やセンシング技術などを盛り込んだヘッドセット、プロジェクター、デジタルカメラ、パーソナルエージェントなど盛りだくさんの内容となった。つまり、スマホやタブレット以外にも「Xperiaワールド」の広がりを提示して見せたというわけだ。

 十時氏は壇上で「スマホ自体にもまだ無限に進化の可能性が残されている。だが、一方で機能を際限なく盛り込んでいくことに意味があるのだろうか?それよりもより本質的な機能を磨き上げるとともに、インテリジェンスを持たせてコミュニケーションツールとしての新しい価値を深堀していくことが大事だと当社は考えている。その取り組みが、ユーザーにとってのスマホの難しさやとっつきにくさ、ペインポイントとなっている部分を解消していくだろう」とコメント。その取り組みの一環として、今回「Xperia X」シリーズが採用したカメラ機能の予測オートフォーカスや、バッテリーの最適充電機能などが形にできたと胸を張った。

 今回発表したスマートフォン、並びに新しい「Xperia」シリーズにはそれぞれ個別の製品としての役割や楽しみ方があるものの、十時氏をはじめソニーモバイルがその先に描く未来図は「コミュニケーションデバイスが創造する快適な生活と感動」である。十時氏は「デバイスがインテリジェンスを獲得することで、自然に便利さを感じられるようになる。Xperiaが描く未来のビジョンに信念を抱きつつ、私たちはこれからも“永遠のイノベーター”として、ユーザーに魅力的な製品やサービスを届けていきたい」とスピーチを結んだ。

なぜ、ソニーはスマホ以外の「Xperiaワールド」を拡張するのか?【MWC 2016 Vol.19】

《山本 敦》

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