富士通の「ヒューマンセントリックエンジン」を核としたIoT MWC | 東京IT新聞

富士通の「ヒューマンセントリックエンジン」を核としたIoT MWC

コンシューマー 産業のIT化

 「MWC 2016」(スペイン・バルセロナ)にて富士通は、長年培ってきた「ヒューマンセントリックエンジン」技術をIoTに応用した「ユビキタスウェア」の展示にも注力している。

 富士通では加速度センサーや気圧計、ジャイロスコープ、マイクロフォンに磁気センサーを基本に、オプションとしてバイタル計、GPS、温湿度センサーを加えてワンチップ化したコアモジュールをユビキタスウェア向けに提供している。

 モバイルやウェアラブル端末に内蔵するセンサーでユーザーの行動情報を読み取り、クラウドに送ってビッグデータとして解析したうえで最適なソリューションをユーザーに提供するというスタイルはこれまでの定石だが、富士通ではクラウドにデータを送る前の段階で、ヒューマンセントリックエンジンにより必要な情報だけ取捨選択して、クラウドに送信したあとの情報解析の負担を軽減。ユーザーに最適な情報を素早く、正確に送り届けるアルゴリズムの開発に取り組んでいる。

 富士通は今回MWCのブースにて、作業員の安全を確保し、仕事効率を向上させるためのいくつかのソリューションを紹介した。その一つである「作業員の熱中症回避システム」は、作業員がヒューマンセントリックエンジンを内蔵したリストバンドを装着して、温湿度センサーと心拍センサーにより作業員の健康状態を把握しながら、異常が見られた際には管理部門に通知を送り、作業員が熱中症にかかるのを未然に防ぐというシステム提案だ。

 ほかにもセンシング技術を活用して高所作業に携わる作業員の安全確保のための検知・注意喚起のシステムや、これを応用した作業動線の管理すステムなども同社が提案するソリューションとしてハイライトされている。

 富士通がユビキタスウェアとしてすでに製品化しているもののなかには、デバイスとしてまだ試作段階のプロトタイプから、実地でのテスト段階に入っているものまでさまざまにある。ARを活用した作業補助のためのヘッドマウントディスプレイや、ユーザーのプライバシーを優先して、セキュリティカメラなどは付けずに“音”を中心に高齢者の安全を見守る「リモートケアベース」、眠気を検知しながら車を運転するドライバーの安全を管理するネックバンドスタイルの「フィーリズム」などもラインナップに並ぶ。

 富士通では通信とクラウドの先進技術をハードウェアとしてだけでなく、ミドルウェアからアプリケーションまでトータルで提供できることを強みとして打ち出していく考えだ。またBtoBの顧客にとっては「ヒューマンセントリックエンジン」を活かしながら、独自のサービスモデルに最適化したアプリケーションをそれぞれに開発することで、顧客満足を最大化できるとアピールしている。

富士通、独自の「ヒューマンセントリックエンジン」を核としたIoTソリューション【MWC 2016 Vol.30】

《山本 敦》

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