無線LAN提供で売上アップを!---顧客情報がわかる | 東京IT新聞

無線LAN提供で売上アップを!---顧客情報がわかる

コンシューマー サービス

 無線LANの導入で、オフィスや家庭の通信事情が変化し、機器をLANの範囲内で自由に動かせるといった効果は多くの人にもわかっていることだろう。では、店舗などで、無線LANの導入は売り上げの増加につながるのだろうか。

 東京・御茶ノ水のソラシティカンファレンスで開催されたセミナー「国内外事例に見る最新無線LAN活用術!」で、シスコシステムズの櫻井仁史氏が登壇。宿泊施設や店舗マーケティングの実例から、最新の無線LANソリューション活用法をレクチャーした。

■無線LANを用いたマーケティング

 店舗でも売上管理やPOSシステムなど通常の業務に無線LANは欠かせない。プラス店舗に来る顧客に向けた「おもてなし」として無線LANを活用できるのではないかと櫻井氏は話す。

 「まず言いたいのは、スマートフォンユーザーが増え、多くの人がさまざまな場所で『無線が使えて当たり前』と考えるようになっているということ。つまり無線を用意していないということが、マイナスイメージと考えられるようになってきている」

 では、店舗側がコストをかけて無線LANを用意するメリットはあるのだろうか。実は無線LANを提供することで、店舗には多くの情報が集まるのだと櫻井氏は力説する。「まずデバイスが店の前を通ったのが何人、近づいたのが何人、そして実際に自分の店舗のフリー無線を使ったのが何人かというのが、無線LANの管理画面でわかる」と、実際に管理画面を示しながら解説する。通行量調査のようにカウントしたり、ビデオで撮影して数えたりすることなく、こういったデータが簡単に手に入るのだという。

 「店舗のどのアクセスポイントに人が集まっているのか。大きな店舗ならば、どの売り場近くにアクセスが多いかなどが一目瞭然。マーケティングデータとして活用できる」とマーケティングの視点から重要な情報が集まることも示す。


 また、無線LANのログインでも、「たとえば無線LANへのログインをメールアドレスにするのではなく、Facebookのログインにすることにより、まず店の宣伝ができる。そしてFacebookのチェックインを行ったユーザーのみにフリー無線を使えるようにすることで、ユーザーの友達にクチコミ効果も出てくる」と顧客へのアピールできる方法に触れた。

「Facebookならば、そのチェックインしたユーザーを見ることで、性別、おおよその年齢などのプロフィールを知ることもできる。OSのデータも取れるので、海外の人なのかもわかる。ここからわかるマーケティング情報は大きい」と強調する。

■無線LANを用いた新たなおもてなしの形

 会場ではシスコシステムズ社の無線LANソリューションを導入した石川県にある老舗温泉ホテル、さらには大都市を中心に100店舗ほど展開しているスープスタンドなどでの具体的な効果が解説された。

 「ホテルでは顧客へのサービスとして無線LANを提供したほか、従業員にスマートフォンをもたせることにより、従業員がホテルのどこにいるかをリアルタイムで把握し、顧客からの呼び出しがあった際には一番近くにいる従業員を向かわせるといったことが可能になった。これも一種の『おもてなし』になる」と、サービス向上へつながったという。

 一方、スープスタンドでは、顧客のプロフィールに天気、温度、湿度などのデータを組み合わせて情報を提供。「天気の悪い日に売れるスープ、暑い日に売れるスープなどを特定することにより、売上増につながった」そうだ。

 櫻井氏によれば、この1年、無線LANからのマーケティング情報を得る企業が増えているという。従来はこの情報を得るための機器、アクセスポイントや位置情報ソフトなどシステム構築にコストが非常にかかった。しかし、今はクラウドが普及し、クラウドを活用することで、ハード、ソフト両面で非常にコストが抑えられるようになったのだそうだ。

 無線LANシステムからは、訪問数、滞在時間、一見なのか再来なのかなど、多岐にわたる顧客情報が得られる。ただ無線を使ってもらうだけではなく、そこから得られる情報を上手く活用することで、提供側に大きなメリットをもたらせると強調して、櫻井氏はセミナーを締めくくった。

無線LAN提供でわかる顧客情報を活用して売上アップを!

《関口賢/H14》

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