【連載:0からのEC開業】リアル店舗とECの運営の違い | 東京IT新聞

【連載:0からのEC開業】リアル店舗とECの運営の違い

コンシューマー EC

ECとは、「Electronic Commerce」の略称となります。インターネットなどのネットワークを介して契約や決済などを行う取引形態のことです。EC入門、課題と対策といったことを解説する連載です。前回は、ECにむいている業種を紹介しました。続いて第2回ではリアル店舗の運営とECの運営の違いを紹介したいと思います。

リアル店舗の運営とECの運営では、「競争」「集客」の2点が大きく異なります。

●競争

ECは商圏が全国に広がるというメリットがありますが、同時に競争相手も多くなります。この点は、リアル店舗がうまくいっている人ほど、つまずきやすく、「リアル店舗で売れている商品なのでネットでも売れるはずだ!」という意見をよく聞きますが、リアル店舗で売れる商品は、多くの競合店舗がすでにネットで販売していますので、お客さんに価格や納期を比較されたり、そもそも商品を見てもらえない場合が多く、ECでは逆に売れないことがよくあります。

例えば洋菓子店が、「リアル店舗で一番売れている商品はロールケーキなので、ECでロールケーキを売ろう!」となった場合、すでにネット上にはロールケーキが何百何千とあり、その中からお客さんに選んでもらうにはなかなか大変ですね。そのため、ECでは競合との差別化を行う必要があります。

●集客

ECではサイトを作っただけでは誰も見てくれません。「商品に自信があるから1度買ってくれれば、リピーターになってくれる!」「広告に予算は使えない」などの意見を店舗から聞くことが多いですが、ECでは新規のお客さんにいかに認知してもらうかが非常に重要で、積極的に集客を促す施策を行う必要があります。

それではどうやって差別化と集客を行うのかを紹介します。差別化のポイントは様々かと思いますが、ここでは「商品」と「顧客層」という視点での差別化を考えてみます。自社の強みを活かし、商品とターゲットの顧客層を明確にすることで、競合に勝てるポジショニングを行うことが出来ます。

●商品によるポジショニング

ニッチな商品を扱うことや、特定の商品の専門店になることで差別化を行うことが出来ます。例えば、チョコレート屋の事例で、徹底的に産地にこだわり、「ベネズエラ産」、「エクアドル産」、「マダガスカル産」、「ドミニカ共和国産」などを豊富に揃え、産地や風味にこだわるお客さんに強烈に刺さる商品を提供した店舗があります。

リアル店舗ですと商圏の範囲にそのようなお客さんは100人しかいないかもしれませんが、全国には10,000人のお客さんがいる可能性があり、ネットならではの差別化とも言えます。

●顧客層によるポジショニング

年齢、性別などの要素を絞ることも有効です。同じ商品でも、20代女性と50代男性に売るのでは、商品の梱包やデザインのニーズが当然異なってきますので、それにあわせたサービスを用意することが重要です。

ECでは、集客方法が豊富にあります。従来はモールに出店することが定番でしたが、近年のスマートフォンやソーシャルの普及で、独自のECサイトへの集客のハードルが下がっており、必ずしもモールに出店することが王道ではなくなってきています。次回は、それぞれの集客方法にどのような特性があり、どんな商品がむいているのかを紹介したいと思います。


筆者:高橋優貴(たかはし・ゆうき)
2008年の東京都立大学在籍時にプログラミングを習得し、個人事業主としてflash広告の制作を請け負い始め、中小企業から大企業まで、業種様々なECサイトの広告の作成を行う。2009年4月に株式会社FLASHPARKの設立しCEOに就任。2012年にケーキの総合通販サイト「バースデープレス」を立ち上げる。
株式会社 FLASHPARK
http://flashpark.jp/
プレゼントの総合通販サイト
http://www.birthday-press.com/
《高橋優貴》

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