クラウドで行なう人事評価とは?…「あしたのチーム」高橋恭介代表取締役社長 | 東京IT新聞

クラウドで行なう人事評価とは?…「あしたのチーム」高橋恭介代表取締役社長

エンタープライズ 経営

クラウド型人事評価制度構築・運用支援サービス「ゼッタイ!評価」を提供する「あしたのチーム」高橋恭介代表取締役社長にインタビュー。人事評価をクラウドで行なうとはどういうことか尋ねるうち、人事制度の本来のありかた、労働基準法の改正にまで話題は及んだ。


●企業におせっかい

--- まず、社名の「あしたのチーム」の由来についてお聞かせください。

高橋社長 「あしたに向かって最高のチーム」を作ろう、ということです。顧客である中小企業や、ベンチャー企業の経営者には横文字で雰囲気を訴えても響かないんですね。「そのサービスを導入すると、あしたからどうなるんだ?」と聞かれる。私たちは、顧客企業の目の前、近いところに寄り添いたいと考え、「あした」としました。「あした」から導入できますよ。

つぎに「チーム」ですが、スポーツの感動シーンについてのインタビューで「チームの勝利です」といったようによく使われるんですね。「組織作り」と言うと大企業向けで、私たちの顧客とはちょっとちがうかな、と。

--- 「あしたのチーム」が提供しているサービス名もユニークですね。

高橋社長 「ゼッタイ!評価」ですね。中小企業でも評価制度運用の内製化が“ゼッタイ”できるということです。「ゼッタイ成功させたい」「ゼッタイ必要」……。担当者による曖昧な人事評価ではなく「絶対評価」という気持ちもあります。サブタイトルをこのほど新しくしまして、「クラウド型人事評価制度構築・運用おせっかい」と。「支援サービス」だったのを「おせっかい」に変えました。

--- おせっかい、ですか(笑)?

高橋社長 ええ。言葉だけ見るとネガティブですが、実はほめているんですよ。「そこまでやるの」と(笑)。言葉に深さがあります。評価制度を作るプレイヤー(サービスプロバイダ、業者)はたくさんありますが、それらの多くはアカデミックで大企業向けなので、私たちは中小企業に向いたサービスをしたいという思いです。

●目標は結果ではない

--- では具体的にどのように運用するのですか。人事評価をクラウドで行なうとはどういうことですか。

高橋社長 ウェブ上で個人目標を設定し、達成と評価の期日管理を行ないます。添削スタッフが10人ほどいて、目標設定の文章を添削します。このとき「NGワード」というのがあって、添削画面に表示されます。NGワードとは「極めて」とか「努力する」とか、具体性のない言葉ですね。こういった単語がクラウドに蓄積されています。クラウドなので書類ファイルをやりとりする手間もはぶけます。

--- 導入でどのような成果があるのですか。どんな情報をどう活用するのですか。

高橋社長 たとえばある営業マンが目標を「売り上げ100万円」とする。しかしこれは結果であって目標ではないんです。売り上げ100万円を達成するために何をするか、それを個人目標とすべきなのです。個人の行動目標が大事です。従来の人事評価シテムは目標を事後設定して、成果だけを評価しているようなところがありますね。

「ゼッタイ!評価」によって従業員は目標設定に納得することができ、個人の行動意識が変わってきます。期日管理もできるので、中間面談ができない、評価ができていないといったこともなくなります。結果として「業績を向上させる」という人事評価制度の本来の運用を取り戻せます。さらに人手不足や離職の対策にもなります。

●人事評価の本当の目的

--- 導入実績をお聞かせください。

高橋社長 2009年からサービスを提供し始め、内容を順次拡充してきました。700社ほどに導入いただいていますが、業種業態を選びません。中小企業では事業承継のタイミングで導入する例が多いですね。最近ではマイナンバー制度施行に伴い、個人情報管理のため外部サーバーを利用するのをきっかけに、人事評価制度を見直す例が増えました。

厳格な就業規則は不要な、従業員10名未満の零細企業が15%もいらっしゃるのも特徴です。零細企業は生産性を上げたいという気持ちが強い。行動を変えられる、気持ちを変えられるのは、「おせっかい」をしているから(笑)。

--- 労働基準法の改正が予定されるなど、労働環境も変わってきています。

高橋社長 労働基準法の改正では、長時間労働の是正をひとつのテーマとして審議されています。今までは長時間働いていればそれだけで賃金がもらえた。今後は労働時間に対してではなく、時間ではなく成果に対して賃金を払おう、というのが改正の狙いです。社員を降格評価するにしてもエビデンスが必要となります。このように正しい人事評価の重要性は増していますね。
《東京IT新聞》

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