人工知能が人材採用をアシスト!?…ビズリーチ | 東京IT新聞

人工知能が人材採用をアシスト!?…ビズリーチ

コンシューマー サービス

 企業の採用において、人事担当者の代わりに人工知能(AI)が、“活躍できそうな人材”を見極めて採用を決定する、そんな時代が来るかもしれない。

 ビズリーチは14日、戦略人事クラウドサービス「HRMOS(ハーモス)」および、その第1弾となる「HRMOS採用管理」を発表した。今秋以降、「HRMOS勤怠管理」「HRMOS評価管理」を順次リリースしていく予定だ。

■HRMOSとは?

 HRMOSは、人材の採用から育成、登用、評価までを最適化するクラウドサービス。企業の人事業務における非効率をなくし、意思決定を促進できるよう人工知能がサポートする。分かりやすく説明すれば、その企業で活躍する社員の特性を抽出するサービスと言えそうだ。具体的にはどんな内容なのだろうか。ビズリーチ 代表取締役社長の南壮一郎氏が登壇して概要を説明した。

 フローとしては、(1)効率的に新入社員を採用、(2)入社後の社員の評価を管理、(3)それらビッグデータを人工知能が解析、活躍人材の特性を可視化して、(4)会社に必要な人材の選考基準を面接官に提示する、という循環を想定している。

 人工知能のディープラーニングは「こういう経歴の人が入社後、こういう結果を出して、こういう評価をされている」といった社員一人ひとりのビッグデータを解析して、“この会社にはこんな能力を持った人が活躍できる”と結論付ける場面で使われる。当然のことながら、会社ごとに社員に求められる能力は異なる。したがって人工知能の成長の仕方も、HRMOSを導入した企業ごとに異なったものになるそうだ。

■絶対的な評価の高さではなく、書類で評価されにくい人材を見つける

 なお現時点では、人工知能に新入社員の採用を決定するまでの権限はなく、あくまで書類選考や面接の場面で、採用担当者に必要な情報を提供するに留まる。面白いのは、絶対的な評価が高い「優秀」な人材を探すのではなく、一般的には書類で評価されないかもしれない、でもその会社なら活躍できそうな人材を探せるという点。「いまその会社で評価されている社員が、この人材と似たような経歴を持っている」といった気付きを、採用担当者に促すことができるという。

 HRMOS業務管理を利用する際、社員の評価を人の手でデータとして入力する必要がある。これに関連することとして、南氏は海外の企業に比べて日本の企業は、人材の評価の仕方が少し遅れていると指摘した。例えば営業部の人間であれば、営業成績などの“数値”で評価できる。しかし総務部の人間となれば、数値で評価する術を持たない、という企業も多い。HRMOS業務管理の利用に支障はないのだろうか。南氏は「海外の企業ではすでに職務や仕事の要素を分解して、社員を正しく評価する取り組みが進んでいる。バックオフィスで働く社員が企業、組織にどう貢献しているかを評価して、人材を活用している」と紹介。日本の企業でも今後こうした企業文化が広がっていくとの認識を示した。

 ビズリーチではHRMOSのリリースに先立ち、すでに幅広い業界の企業に先行導入を行ってきた。3年後には2,000社の導入を目指す考えだ。同日にはYahoo! JAPANの投資子会社、およびSalesforce.comの戦略投資部門との資本提携も発表。南氏は「人事担当者を事務処理業務から解放すれば、意思決定や戦略的な業務に専念できる。人事業務の生産性が向上すれば、企業が採用したい人材の確保が可能になる。人事は戦略であり、経営。日本企業を盛り上げ、ひいては日本経済を活性化していきたい」と今後のサービス展開に期待を寄せた。

■HRMOS採用管理の特徴

(1)社員紹介の受付や実績レポート、社員への求人案内を備えることでリファーラル採用(社員紹介採用)などダイレクト・リクルーティングの促進が可能に。候補者を分類・管理し、過去の応募者にも定期的にアプローチして採用に結びつけられる。

(2)応募から選考、候補者へのメール連絡までを一元管理。必要な情報を探す手間や、候補者とのコミュニケーションでミスを減らすことができる。人事担当者の生産性を向上。

(3)先行実績や進捗状況をグラフで表示、分析レポートを抽出できる。求人媒体、人材紹介会社ごとの選考実績、面接官の評価傾向もグラフ化。数値に基づいた選考分析、費用の投資判断が可能になる。

人工知能が“人材採用”をアシスト!? ビズリーチ、戦略人事クラウド「HRMOS」発表

《近藤謙太郎》

編集部のおすすめ

特集

page top