中小企業経営者は「フリーランスITエンジニア」を活用しよう | 東京IT新聞

中小企業経営者は「フリーランスITエンジニア」を活用しよう

エンタープライズ 経営

いまIT市場は技術者不足が言われていますが、フリーランスのITエンジニアを企業の開発現場で活用する動きがあります。特に中小企業がこれをうまく活用することで、事業に多くのプラスをもたらすと考えていることから、これらの人材との上手な付き合い方を紹介したいと思います。


●「一人社長」としての自覚

実力が正当に評価され、自身のキャリアプランやライフプランに沿って仕事に取り組める環境を求め、個人事業主として活動するITエンジニアの存在をご存知でしょうか。フリーランスとしての志を持った彼らは、単に技術スキルだけでなく「一人社長」としての自覚と責任感を持ったプロフェッショナルです。

中小企業経営者の中には、ITで事業の効率化や拡大を図りたいが、どこをどうすれば良いのかわからない、相談するにも開発会社やコンサルタントは敷居が高い、とお考えの方も多いと思います。あるいは一度相談したが予想外に高額な見積りで驚いた、説明がチンプンカンプンだった等々……。そんな経験からITへの苦手意識、不信感を持たれている経営者に検討をお勧めしたいのがフリーランスITエンジニアです。

●IT町医者

あるフリーランスITエンジニアの例についてご紹介します。彼は現在30代半ば。ソフトウェア開発会社の社員、派遣会社を経て独立。フリーランスとして働きながら、週末を利用して開発したSNSツールが好評を博し、現在は起業も視野に入れている個人事業主です。現在数社の中小企業と契約、ITに関する様々な相談を受けるアドバイザーをしています。

仕事としてはいわゆるコンサルタントに近いのですが、彼はあえて敷居を下げて「IT町医者」を自称。IT知識に乏しい中小企業経営者の相談役として立ち回っています。

月々の顧問料を数万円という安価に押さえ、電話相談にも気軽に応じ、重宝がられています。漠然とした経営者のニーズをIT的思考で組み立てビジネス提案もしますし、機器選定や業者との折衝も行います。簡易なものであればプログラムも自身で開発。納期に余裕を持ってもらうことで低価格で請け負うなど、柔軟な対応をしています。

一人ではこなせない比較的大きな案件は、開発会社の間に立つ「IT通訳」として、要望が的確に反映されるようサポートしています。「業者の見積もりは適正か?」などの相談も受け、自称「IT町医者」だけに、さながらITのセカンドオピニオンと言ったところでしょうか。

彼のような人材は、長年企業の開発現場で経験を積んでいるため、ITだけではなく、ビジネススキル、マネージメントスキルなど複数の専門領域に知見があり経験豊富です。数々のプロジェクトを渡ってきており、コミュニケーション力を備えています。個人事業主である彼らはフットワークも軽く、中小企業経営者にとって強い味方になってくれるはずです。

●出会いは異業種交流会

では、そのような人材をどうやって探せばよいのか。よく利用されるのが「異業種交流会」です。若い人が多いのでは、とイメージされる方も多いようですが、参加者の年齢層は幅広く、比較的年配の経営者の姿も多く見かけます。気後れするようなら会社の若手を参加させるか、伴っての参加でも良いでしょう。

先の彼も、最初の顧客との出会いは異業種交流会だったとのこと。経営者である社長が息子さんを伴って参加されており、「おやじの話を聞いてほしい」と言われたのがきっかけだったそうです。地元の商工会議所に加盟しているなら、そこで開かれる勉強会や交流会なども有効です。マッチングをコーディネートする人材系企業もあります。

「何かを変えたい」と思っている中小企業経営者は、一度「フリーランスITエンジニア」の活用を考えてみてはいかがでしょうか。


筆者プロフィール
高山典久(たかやま・のりひさ)
株式会社PE-BANK取締役営業部長。フリーランスITエンジニアと企業をつなぐ開発業務のコーディネート事業を行う同社で営業部門を統括。同社には全国8つの拠点に約2900名のフリーランスITエンジニアが所属、顧客企業の開発現場でIT業務に従事している。
PE-BANK
https://pe-bank.co.jp/
《高山典久》

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