訪日外国人観光客は地方に向かう…Wi-Fiルーターレンタルで地方活性化 | 東京IT新聞

訪日外国人観光客は地方に向かう…Wi-Fiルーターレンタルで地方活性化

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2015年の訪日外国人数は、前年比47.1%増の1973万7000人と過去最大の伸び率となった。

訪日外国人観光客のニーズにも変化の兆しが見え、2014年の観光庁による調査では、2大都市圏のみを訪問した観光客は44%であるのに対し、地方を訪問した割合は56%、地方のみを訪問した割合も28%になった。いっぽう2016年に総務省と観光庁が共同で発表したアンケート結果によると、訪日観光客が旅行中に困ったことは「無料公衆無線LAN環境」が46.6%と最も多い。

訪日外国人向けWi-Fiルーターレンタルサービス「NINJA WiFi」を提供するビジョンは、日本に入国後、インターネット環境に不満を持つ観光客が多いことから、空港以外のタッチポイントを積極的に展開している。多くの訪日外国人観光客が訪れる施設や観光案内所での展開に注力し、その場でモバイルWi-Fiルーターをレンタルできる体制を整備しつつある。

地方自治体にとっては、訪日外国人観光客の増加は地方活性化のチャンスだ。しかし、不満とされている無料Wi-Fi環境を改善しなければ、観光客の安定した増加、定着は難しいといえるだろう。

訪日外国人観光客にモバイルWi-Fiルーターを無料で提供している自治体が、静岡県静岡市だ。静岡市では、市のWi-Fi環境整備において、アクセスポイント設置外の場所や移動中にも利用したいというニーズへの対応策を検討していた。静岡市はビジョンと業務提携し、2015年11月より、JR静岡駅の静岡市総合観光案内所において、モバイルWi-Fiルーター「NINJA WiFi」のレンタルについて、当日申し込み、受け渡しを始めた。

利用料は市が負担し、訪日外国人観光客は1日1GBまでの高速通信を無料で利用できる。返却は帰国直前にビジョンの空港カウンターでできるので、観光客は日本国内の他の訪問先でもインターネットに接続できる。

静岡市ではレンタル際していくつかの条件を設けており、そのひとつがSNSへの投稿だ。投稿用として撮影するPOPも案内所に用意してある。訪日外国人観光客自身が発信することで観光客誘致が期待でき、さらに「静岡市は無料でモバイルWi-Fiルーターを提供している」という事実もアピールになるわけだ。

ビジョンでは、単純にモバイルWi-Fiルーターを提供するだけではなく、レンタルと同時にアンケート調査を行ない、自治体の施策の改善に活用するなど、静岡市とは定例化を実施し、事業を進化させている。サービス開始から2016年6月までの貸し出し実数は841台となっている。
《東京IT新聞》

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