
カラーフロッグ。色認識、色表現、音程表現をマイコンを使い、シンプルな構成で実現。回りの色に応じて目の色を変化させたり、鳴き声の音程を変えたりできる。色バーコードの上を移動させれば楽曲の演奏も可能
夏休みの自由研究で、クラスの中に、やたらと凝った作品を作ってくる同級生が何人かいた。それは絵画だったり、工作だったりといろいろあったが、一番目を引いたのは、やはり動く作品。モーターを使った昆虫系ロボットもどきや天井から吊るして動かす飛行機などなど……今考えると他愛ないものだったのだろうが、当時は動く工作が出来る連中をうらやましく思ったものだ。しかし最近は、工作しているヒマがあったら勉強という風潮のせいか、自由研究はあまり人気がないらしい。無意味な課題は親任せ。子供は塾へ通ったり、受験問題集をやっている。これじゃ「ものづくり」の楽しさや大切さを知らない大人が増えるばかり。最近はハンダ付けはおろか、ナイフで鉛筆を削ることすら出来ない子供もいると聞き、これじゃまともな職人や技術者が育たないわけだ……と思っていたところ、フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社という、半導体メーカー主催の「夏休み電子工作教室」が目に留まった。というのも、ここで使われる工作キットは、同社が主催する「電子工作キット製作コンテスト」の入賞作品なのだ。コンテストと工作教室がどのようにリンクしているのかを、同社コーポレート・コミュニケーション本部に訊ねてみた。
昨年のコンテスト受賞作は商品化され販売
去る7月9日に行われた「電子工作キット製作コンテスト」は今回が二回目。フリースケールの8ビット・マイクロコントローラを使用した電子工作キット製作を競い、「ものづくりの楽しさを通じて、日本の科学技術力の維持向上に寄与する」ことを目的とした競技会で、優秀な作品は、まもなく行われる「フリースケール夏休み電子工作教室」(東京会場:8月16日、大阪会場:8月21日)の題材となる。去年は「HC08ミニマイコン扇風機」が選ばれ、今回は最優秀賞作品を獲得した、小寺匠氏の「カラーフロッグ」が題材に決定。ちなみに「HC08ミニマイコン扇風機」は、コンテストを後援する九十九電機のサイト『ツクモロボット王国@楽天市場』で販売されている。今大会の入選作品への興味や製品化への期待も高い。

「コンテストを通して、弊社の製品を広めていくと同時に、工作教室を開くことによって、子供たちには《ものづくり》の面白さを知ってもらえればと考えています。また、応募者には、回路図やマニュアル、プログラムなどのデータ提出を求めており、これらのソースは『フリースケール・フリーク』というサイトで自由に閲覧(会員登録が必要:無料)することができます。これが、マイコンを楽しんでいる人には自作の参考に、興味を持っている人たちにはマイコンに親しむきっかけに、なればいいですね。近年はプロの技術者でも、ハードとソフトの両方を理解している人は少ないのではないでしょうか。しかし《ものづくり》の発展を考えたときに、やはりどちらも理解できる、バランスのとれた技術者が必要だと思いますので、そういう人材が育つような環境作りに役立てていきたいですね」(同社コーポレート・コミュニケーション本部)

Freescale Semiconductor(http://www.freescale.co.jp/) ※今回の電子工作教室では、「カラーフロッグ」製作を通して、半田付けによる電子部品の基板への実装やマイコンのプログラミング変更による動作の違いが体験できる
お話を伺いながら、毎日のようにはんだごてを握り、ものづくりの楽しさを実感していた工科系大学時代を思い出した。今夏はマイコンのキットにも挑戦してみようかな?
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吉岡里美
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