投資家たちを驚かせた小学生

資本額650万ドル 

2007年10月16日(火)

[ 57 号]

 in-gameコマースや仮想経済が急成長を続ける中、アメリカのシリコンバレーで2006年にゲーム産業初、ソフトメーカー出資のin-gameコマース・ネットワークを提供する会社、PlaySpanが設立された。このPlaySpanが設立から1年で650万ドルというシリーズA投資を獲得した事が9月19日、自社ウェブサイトより発表され話題を呼んでいる。

今後ますます期待と注目が高まるPlaySpan。9月にはαバージョンのプラットフォームが公開された(http://www.playspan.com/より)

今後ますます期待と注目が高まるPlaySpan。9月にはαバージョンのプラットフォームが公開された(http://www.playspan.com/より)


 さらに話題の中心になっているのは、この会社を設立した小学5年生のアージャン・メータ君。もともとゲーム好きだったアージャン君、ゲームだけでなく、プログラミングにも関心を持ち始め、ゲームを単に面白いだけでなく、見返りのあるものにしたいというアイデアからin-gameコマース・ネットワークを考案。自宅のガレージから、オンラインゲームで勝ち取ったアイテムを売り、その資金で会社を設立した。

 PlaySpanは業界初、ゲームソフトメーカーが出資するin-gameコマース・ネットワーク。eコマースの技術とWeb2.0のテクノロジーをゲーム内の仮想世界に持ち込み、ソフトメーカーやディベロッパーたちがより多くのユーザーを確保し、収益を増やすためのプラットフォームを提供する。

 そもそもシリーズA投資とは、新しいベンチャー企業が種子資本に続いて受ける第1回目融資のことを指し、企業にとっては初めて会社の所有権が外部の資本家にオープンになる機会となる。通常この段階では、企業の成長率を判断するほどの利益やヒストリーはまだ十分に確立されていない事が多く、投資はベンチャー投資家や将来的な経営指導などの支援も行うエンジェルインベスターと呼ばれる出資家たちによって行われる事が多い。ハイリスクを負ってでも長期的な利益に期待をかけてベンチャー企業を初期から支援するというわけである。

 今回のシリーズAは、ニューヨークに拠点のあるEaston Capitalが先導を切り、続いてシリコンバレーのMenlo Ventures、韓国のSTIC International、香港のNovel TMT Ventures、と世界中の大手機関資本家が参加している。
in-gameコマース・ネットワークの先駆け
 PlaySpanへの出資についてEaston Capitalのジョン・フレッドマン氏は、「PlaySpanは明らかにin-gameコマース・ネットワークの先駆け。この目覚しく急成長するマーケットで、業界をリードし、更なる成功を収めていけるよう支援し、事業に参加できるのは光栄なこと」と期待を膨らませている。

 現在MMOG(大規模多人数参加型オンラインゲーム)を提供するメーカー7社がすでに、バーチャルコマースにおける公式市場サイトとしてPlaySpanを挙げ、提携を済ませているという。
( 松本貴子 )

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