「心の定期健診」が重要に

【ITワーカーのメンタルヘルス対策(2)】

2008年04月08日(火)

[ 79 号]

株式会社ライフバランスマネジメント 渡部 卓 代表取締役に聞く

 めまぐるしく変わるIT業界で働くITワーカーは、日々さまざまなストレスに晒されており、うつを患うリスクを常に抱えていると言っても過言ではない。前号でのインタビューでも触れた通り、自分自身の心の状態をこまめに把握して、早めに対策を打つことがうつの回避や早期発見に有効だ。今回は、同社がウェブで展開するストレス診断・分析・予防ツール「MTOP」(エムトップ)の個人向けサービスについて紹介する。

「MTOP」はウェブを使用したストレス診断・分析・予防ツール。診断プログラム「MTチェッカー」によって短時間で自身のストレス状態を把握できるほか、メンタルタフネスに役立つ様々な情報を常時更新している。(https://www.mtop.jp/)

「MTOP」はウェブを使用したストレス診断・分析・予防ツール。診断プログラム「MTチェッカー」によって短時間で自身のストレス状態を把握できるほか、メンタルタフネスに役立つ様々な情報を常時更新している。(https://www.mtop.jp/)


MTチェッカーで心の健康チェック

 MTOPとは、「メンタルタフネス・オリエンテーション・プログラム」の略称だ。ストレス耐性を高めることがうつ予防につながるとの考えから、同社は「メンタルタフネス」すなわち「心の打たれ強さ」という考え方を重視する。

 「メンタルタフネスとは、自分の心を冷静に把握でき、状況に応じて的確に対策が出来ること」と渡部氏が説くように、MTOPには自分自身の精神状態を分析できるメニューがそろっている。

 「MTチェッカー」は75問の簡単な質問に答えるだけで現在のストレス状態が分かる。月に1回確認でき、所要時間もほんの数分だ。回答結果は「ストレスの影響」「潜在的なストレス耐性」「ストレスの原因」の3項目で表示。データが蓄積されれば過去半年分の経時変化が確認できる仕組みになっている。

 また、「ストレス予防対策」のページではメンタルタフネスに役立つさまざまな情報を週替わりや月替わりで掲載。テキストのほかにマンガや動画もあり、楽しみながらストレス予防の知識が身に付く。

 これらのサービスを利用するにはMTOPへの会員登録が必要。年間費用は3600円。月会員もあり、こちらは月額500円だ。他にも別途料金で電話や面談によるカウンセリングのサービスもあり、メンタルタフネスのための様々なニーズに応えている。

「心の日記」で自己を客観分析

 他方、無料コンテンツとしては「MTOPパーク」があり、この中の「メンタフダイアリー」が現在注目を集めている。これは一言で言うと「心の日記」。心理療法の一種である「認知療法」の考えを応用しており、心の状態を書き留めることで冷静に分析し、普段陥りがちなネガティブな思考パターンから抜け出すのが目的だ。

 例えば会社で上司に怒られて落ち込んだ時には、「失敗を責められた」「自分の失敗が許せない」と悩むことが多い。この場合、「上司は自分を気にかけてくれている」「上司はあの時、自分に余裕がなかっただけだ」と見方を変えることで、マイナスの感情を克服するきっかけを得られる。日記を公開することで、他の会員とのコメントのやり取りも可能だ。「人生、気の持ちよう」と前向きに考えることを促すツールと言える。
 これからは「心の健康診断」が当たり前になるかも知れない。

「考え方、ものの捉え方を変えていくことで、ストレスの与えるネガティブな影響は小さくなる。メンタルタフネスを高めることで、より過ごしやすく、楽しく、ストレスの少ない日々を送れるようになる」

「考え方、ものの捉え方を変えていくことで、ストレスの与えるネガティブな影響は小さくなる。メンタルタフネスを高めることで、より過ごしやすく、楽しく、ストレスの少ない日々を送れるようになる」

( 斉藤円華 )

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