キーファクターはお客さま中心主義 【スゴウデ社長interview】 SBIベリトランス株式会社 沖田貴史社長(中編)

2008年06月03日(火)

[ 85 号]


近藤: 事業を手がけるようになってから今に至るまでで、二度と経験したくないというような苦い経験などありますか?

沖田社長: 今振り返ると最初の方はすごく大変でした。一つ目は、親会社の米国サイバーキャッシュが破綻した時ですね。2001年だったと思いますがしんどかった。もう一つも創業当初の頃ですが、苦労して事業者の方と取引したのに、システムが動かなかった時ですね。この時もかなり辛かったです。

近藤: 逆に成功のキーファクターといえば、何だとお考えですか?

沖田社長: 一番大きいのは、お客さまのために働いたことだと思います。そもそもEコマースを普及させたいというのが、この会社の設立目的です。収益で言えば収納代行が当たったのが大きいのですが、元を辿ればそれもお客さまにとっての利便性の追求から生まれたものですから、やはりキーファクターはお客さま中心主義になると思います。

近藤: 競争が激しいこの業界で他社と差別化していることはありますか?

沖田社長: そうですね、我々の直接の顧客は事業者の方々ですが、その先には実際に物を買ってくれるお客さまがいます。そのお客さまにとって、一番心配なことはやはり安全性だと思います。ですので、セキュリティに関しては過剰なくらい対応しています。もう一つは、総合決済という形だと思います。カード決済、コンビニ決済、別々に請け負っている会社はあるのですが、それだと、事業主にとってもお客さまにとっても不便なことになります。ですから総合決済という形を取って、利便性、柔軟性を持って対応しています。この二つが差別化のポイントになるかなと思います。

近藤: 栄枯盛衰の激しいIT業界で、会社運営には「スピード」が大事になると思いますが、これに関して心掛けていることはありますか?

沖田社長: 常にずっと考えておく、というのが一つのポイントだと思います。スピードがあっても、間違ったり、致命的なリスクがあったりすると問題なんですよね。スピードには、直感がかなり重要だとは思いますが、その直感を養う意味で、普段から考え続ける癖を身につけることは大事だと思います。直感が十中八九当たるような感性を養うことが、起業家などには必要ですね。あとは、根幹は直感でもいいですが、細部ではしっかり検証していくことが大事だと思います。

近藤: では、今起業準備中であったり、起業して間もない方々にアドバイスをいただけますか?

沖田社長: 先程も言ったように私は起業したことがないので、起業する方々はすごいなと思っています。感性を大切にして自分を信じることが、起業の中で重要なことですよね。でもそれだけでは不十分で、あるところでは客観的に検証する力も必要です。その二つの矛盾する力を持っていれば、きっといいものを生み出せると思います。
(つづく)

 考えながら走るということ。スピードと正確性を要求される今の時代のこの業界において必須能力を挙げるとするならば、一つはこれになるでしょう。しかし当然ながら、商取引とは自分と相手両方がいて成り立つもの。お客様中心主義の徹底も成功に欠かせないのです。(近藤)

( 【インタビュアー】MEDIA EXPRESS 近藤誠 )

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