32万人が使うIT製品選定サイト「キーマンズネット」、

2007年11月06日(火)

[ 60 号]

 リクルートのビジネスポリシーは、ジャンルは多岐にわたれど、どれもユーザー側の不満解消とサービス提供者側との情報のマッチングにある。林知里氏が編集長を務める、企業情報システム担当者やIT業界のプロたちが使うIT製品選定サイト「キーマンズネット」もしかり。
 IT情報サイトのパイオニアとして確固たる地位を築きつつも、進化を決して忘れていない。
 11月5日に特集記事の刷新などのリニューアルを行ったキーマンズネットの林知里編集長に話を聞いた。

95年リクルート入社後、通信系サービスの営業を経て、住宅情報、進学情報、海外旅行などのネット企画を担当。キーマンズネットが6つ目の担当サイトになる

95年リクルート入社後、通信系サービスの営業を経て、住宅情報、進学情報、海外旅行などのネット企画を担当。キーマンズネットが6つ目の担当サイトになる


 企業の情報システム担当者やIT業界で働くキーマンたちは、IT製品を選ぶ際、まずどこのサイトを見るかということが重要になってくる。サイトを見つけてからも、製品選定に時間とコストを労することは悩みの種だろう。

 今の時代、IT製品選びは、信頼できる情報が掲載されるサイト選びから始まると言っても過言ではない。そんな中、リクルートが運営するサイト「キーマンズネット」では、アンチウィルスソフトからサーバーまで企業で使用するIT製品・サービス情報を常時1000以上掲載(11月1日時点で1289製品情報)している。無料の会員登録をすると、自分の興味にあった分野を網羅した内容のメールが毎日届く。

 今回のリニューアルについて林編集長はこう説明する。

 「今回のリニューアルでは、特集記事を一新しました。日常のIT関連の情報収集から、システム導入時の比較検討、稟議書作成時、製品選定までをワンストップでつなぐサービスがようやく完成したといっていいですね」
 IT業界は、情報が専門的な上、最新情報が時々刻々入れ替わる。どうしても買い手よりも売り手の知識レベルが常に上回ることになり、その結果、導入検討が売り手主導で進むことも多い。その間を埋めるサービスが、キーマンズネットだということだ。

 キーマンズネットは、96年にサービスイン。当時はビジネスマンでもメールアドレスを持っていない時代だ。最初は、企業内の情報システム担当者向けにFAXで配信サービスを行っていたという。97年ウェブサイトを立ち上げ、メールでの配信を始め今年で11年目を迎え、現在会員は32万人に達した。この背景には、ITの普及によってIT業界で働く人が急激に増えたことが考えられるが、キーマンズネットのツボをついたサービスが、長年滞りなく提供された結果であるのも確かである。

 また、自分の興味にあったベストな内容のメールが毎日届くのは、会員の興味の分野を把握するアクティブ・ターゲティングを行っているからだ。パターン化された内容でなく、まさに今、閲覧した履歴をもとに会員全員それぞれの興味にマッチングしたメールが届く仕組みも、キーマンズネットが長くユーザーに使われてきた所以である。
IT投資の前に役立つ比較表作成機能
 企業の情報担当者の立場に立ったサービスについて、林編集長はこうも述べる。

 「情報システムの方は、稟議書を上げる時、よくシェアを聞かれます。この製品の特徴はどんなで業界何位なのか、そしてどんな製品と比較して、なぜこの製品にしたのか、企業の担当者は説明できなければなりません。そのための説得材料として、製品のシェア情報に関するコンテンツと、比較表を簡単に作成する機能を盛り込みました。比較表は、Web上で作成したものをエクセルでダウンロードし、そのまま稟議書として加工して使うこともできます。リリース後10ヶ月で約30万枚の比較表が作成された人気機能です」

IT投資の前に役立つ比較表生成機能 … 製品の特徴やスペックなど、比較表を作れてエクセルでダウンロードできるサービス。自分の加えた製品に加え、他の会員が比較している製品がレコメンドされるので、検討漏れを防ぐことができるのが特徴

IT投資の前に役立つ比較表生成機能 … 製品の特徴やスペックなど、比較表を作れてエクセルでダウンロードできるサービス。自分の加えた製品に加え、他の会員が比較している製品がレコメンドされるので、検討漏れを防ぐことができるのが特徴


 調査機関からの情報をもとにした新特集などが新たに加わり、特集記事も月に22本と充実している。さらに取材はすべてリクルートが独自に行ったもので、ユーザーからの信頼度は高い。資料請求や企業への問い合わせ、カタログのPDF資料のダウンロードなど、一連の情報収集作業がワンストップでできるのも、ユーザーにとってはメリットなのだろう。

 そして、今回のサイトリニューアルで、編集記事がさらに読みごたえあるものになった。最新のIT製品のしくみやサービスを一分間の動画で説明した「図解でわかるIT製品入門」は、IT製品の基礎知識を確認できる。「初級ネットワーク講座」は、ネットワークの仕組をイチから学習できる、ユーザーに優しい特集。単体での製品導入は珍しく、すべてがネットワークでつながっている時代であるため、ネットワークの学習はビジネスマンであれば必須と言える。学習後、関連した国家試験問題で理解度をチェックできるのも良い。「IT製品解体新書」は、自分の知らない分野についてイチから知りたいという人向けのコンテンツ。そして、IT選定時にまさに役立つ記事が「IT製品選び方ガイド」と「シェア情報アーカイブ」で、製品を選びたいユーザーが、実際どんな製品があって、どんな特徴とシェアなのかをズバリ確認できる。いわば、製品購入の検討資料の決定版と言える充実の内容だ。

(新コーナー)図解でわかるIT製品入門 … 11/5にサイトがリニューアルされ、特集記事がさらに充実。1分間の動画で分かりやすく説明したIT製品の基礎知識をはじめ、隔週で更新の「初級ネットワーク講座」、IT製品選定時に役立つガイドなどもあり読みごたえは十二分(http://www.keyman.or.jp/)

(新コーナー)図解でわかるIT製品入門 … 11/5にサイトがリニューアルされ、特集記事がさらに充実。1分間の動画で分かりやすく説明したIT製品の基礎知識をはじめ、隔週で更新の「初級ネットワーク講座」、IT製品選定時に役立つガイドなどもあり読みごたえは十二分(http://www.keyman.or.jp/)


会員同士が情報共有、そんな未来像も視野に
 「まずIT製品を学ぶために会員になってもらって、実際の製品選定にも役立ててもらいたいです。IT担当者以外の方や若手社員や新人の方もぜひ会員になってほしいですね」と林編集長。これからどんなサイトにしたいか尋ねると、「幸せなマッチングがたくさん起こるサイトにしたいです。企業とユーザーが情報を同じレベルで共用してユーザーが納得した選定ができるようにしたい。IT投資する場合は、キーマンズネットを使わないと損するよというくらいの認識になればよいですね」。

林編集長「会員の閲覧履歴をもとに、今まさに気になっている分野の情報を、毎日メールで会員の皆さんに届けています」

林編集長「会員の閲覧履歴をもとに、今まさに気になっている分野の情報を、毎日メールで会員の皆さんに届けています」


 今の時代、メディアを11年継続させるということは一筋縄ではいかない。キーマンズネットは、ユーザーとサービスのベストマッチングを考え続けてきたリクルートだからこそできる「かゆい所に手が届くサービス」に思える。

 最後に、今後のサービス展開について、
 「32万人の多くの会員がいて、それぞれ事例やノウハウを持っています。会員同士でその情報共有できるようなものができたらいいと考えています」と締めくくった。
( 文:植田鉄也、写真:岡部ユミ子 )

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