「Movable Typeコンテスト」をご存じだろうか? Movable Type(以下、MT)とは、米国シックス・アパート社が開発した表現力と拡張性に優れたブログ・ソフトウェアであるが、そのソフトを活用し構築されたWebサイトを募集。エントリーされたブログを、様々な観点から評価する……そんなイベントである。主催は、GMOホスティング&セキュリティ株式会社「ラピッドサイト」。共催となるシックス・アパート株式会社は、日本でもブログの可能性を日々提案し続けている。そんな“新たなブログ文化”を発信し続ける同社代表取締役の関 信浩氏に、Movable Typeコンテストの意義とブログの将来像を聞いた。
シックス・アパート株式会社 代表取締役 関 信浩

1969年生まれ。1994年東京大学工学部卒業。カーネギーメロン大学経営大学院卒(MBA)。大手出版社で記者、事業開発担当などを経て、2003年12月にシックス・アパート株式会社を設立、代表取締役に就任、現職
「通常ブログといいますと、SNSとかブログサービスに登録して、そこに置いてある簡易ブログソフトを使用するパターンがほとんどだと思います。あえて私どもが出しているような専門ソフトを使用されるケースはまだまだ少ないですね。しかし、オリジナリティーを出したいと考えるブロガーも増えていますので、コンテストを重ねる毎に内容が濃くなってきています」と関氏。
実際、第1回参加ブログ数が315サイト(開催期間2005年7月~9月)、第2回が470サイト(同2006年8月~12月)と回を追う毎に増えている。
「第1回の準グランプリを取ったブログですが、当時出て1~2ヶ月だったグーグルマップを組み込んだものでした。また、あるメーカーのブログでは、製作した部品をブログのコンテンツ管理システム(CMS)機能を使って製品情報を管理するという、従来のブログ作成ツールでは考えられないような使い方をするユーザーも出てきています。今でこそマッシュアップという言葉がありますが、新しい技術やサービスを組み合わせるブロガーが、絶えず新しい使い方をボトムアップで提案し続けています」と続ける。
「インターネット白書(インプレスR&D)の中で、『現在使用しているCMSは何か』という項目がありますが、その中で2006、7年の2年連続トップをMTが取っています。CMS機能をクローズアップするようになったのは昨年8月にリリースしたMT4からなんですが、それ以前からユーザーさんは、ボトムアップ的にMTをCMSとして使用していたようですね」。
カスタマイズ性の高さ。より個性的なブログを
第2回ではビジネスサイト部門、個人サイト部門に分け、それぞれにテクニカル、デザイン、コンテンツ内容の各賞を設け、より広範な分野でブログが評価されるようになった。
「トップページにフラッシュ動画を用いるブログが2回目以降に増えていますが、埋め込まれているデータはブログを使って管理しており、そのデータをフラッシュが読み込んで動画にして表現しているというサイトも増えていますね」というが、確かにMTのカスタマイズ性の高さがエントリーブログに表れているようだ。
また、MTには様々なテンプレートがあり、それに合わせて写真をレイアウトしたり、文章を書き込んでブログを完成させる簡易作成ツールという側面のほか、CMSや、記事以外のHTMLページの作成、複数ブログから情報を集約するアグリゲーション、デザイン・テンプレートの共有など、企業ウェブサイトの制作にも使用できるパフォーマンスがある。
さらに、登録ユーザーにコメントを許可する仕組みを採用することでスパム対策になり、スパム・フィルターや『キャプチャ画像認証』を利用して、スパム・コメントをブロックすることで、安全なコミュニティを作ることが可能となる。
「よくデータを更新するブログページのほか、会社案内など普段更新しないようなページも直感的に作業できるような機能が欲しいという要望がありました。それをMT4では実現しています」と関氏は付け加えた。
「MT4は昨年6月に発表したものですが、12月にMT4.1を発表しました。約半年でのバージョンアップですが、これはブロガーからの意見を反映すると共に、新たな技術を商品に盛り込んだためです」と語る。
新たに加わった一番の特徴は「カスタムフィールド」と呼ばれる機能で、ブログ記事、ウェブページ、コメント、フォルダ、カテゴリーなどに独自の拡張フィールドを設定できるものである。
「従来ブログでは入力項目が『タイトル』や『本文』などで決まっていますが、カスタムフィールド機能を使うことで手打ちで更新しなければならなかった項目の増設なども簡単に行えるようになりました。例えばニュースサイトなど、あらかじめレイアウトが決まっているようなブログサイトで、写真を入れ替える際、従来はそのたびに指定しなければなりませんでしたが、写真1、写真2などのようにあらかじめフィールドを決めておけば、更新の際にそのファイル名を指定してあげるだけで済むようになります」と言う。
「第3回応募締切りが3月21日なので、個人ユーザーさんなどからMT4.1 を使ったエントリーもあるかも知れません」。

関氏「個人ユーザーさんなどから、MT4.1を使ったエントリーがあることも期待しています」
ブログで繋がるソーシャルグラフ
「これまで情報の発信は、(新聞メディアなど)一握りの大きな所から、ブログの登場により多数の小さな所からも発信できるようになりました。ウェブメディアのロングテール化が進んできたということです。SNSのようなソーシャルメディアも、今は一握りの大きな所しかサービスを提供していません。しかし、今後はブログのように、より多数の小さなソーシャルメディアが立ち上がってくるでしょう。そのためのプラットフォームを提供していくのが今後のMTの方向性になってくるのだと思います」とMTの将来像を語ってくれた、そして……。
「ブログ自体、本来個性的なものなので、色々なブログがあって良いと思っています。なのにブログコンテストを行って優劣を競うのはその趣旨に反するようですが、様々なブログを紹介し、評価することでブロガーの皆さんのモチベーションを刺激してあげることも必要なのではないかと思っています」と。
「第3回目の参加ブログ数の目標ですか? 1000サイトです。評価するのが大変ですが」と関氏は笑った。
『Movable Typeコンテスト2007』は3月21日まで、エントリー受付中
Movable Type コンテスト2007のサイトは、Movable Typeで作成されたコンテンツを公開中。個人や法人の方なら誰でも参加可。エントリー無料。現在のエントリーサイト一覧は(http://mt.rsh.jp/list/)から見られる。詳細は→ http://mt.rsh.jp/
Six Apart http://www.sixapart.jp/
昨年12月13日に発表された「Movable Type 4.1」は、新たな機能としてCMS機能として高いニーズのある「カスタムフィールド」を搭載。ブログ記事、ウェブページ、コメント、フォルダ、カテゴリーなどに独自の拡張フィールドを設定できる機能である。
製品版の出荷は2008年1月下旬を予定
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文:櫻井弘次、写真:藤村徹
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『 関氏が語る“ブログとCMSの未来像” 』に対する








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