パワーテクノロジー株式会社は、「SEOサービス」「モバイルSEOサービス」を中心に、「検索順位管理ソフトウェアサービス」「アクセス解析ソフトウェアサービス」事業を行っているウェブマーケティング企業である。2003年4月設立と、同系企業としては後発ながら、わずか数年で大手に比肩するSEOの有力企業に成長。その最大の理由は、低価格で質のよいSEOサービスを提供してきたことにある。同社がSEO事業を開始した2004年当時、1ワード100万円という会社も決して少なくなかった。そこに複数キーワードでの低価格を実現、投入した同社は、業界の注目を集めることとなった。
さらに2007年12月には、突発的なニーズが生じる場所、例えば喫煙場所やトイレといったスポットを、今いる場所から近くて利用可能という条件で検索できるモバイルサービス「スグソコ」をオープン。今後は、メディア事業にも力を入れていく予定だという。
「『スグソコ』は僕のアイデアなんですが、要は自分がタバコを吸うところがなくて困っていた……ということから始まったんです」
と語るパワーテクノロジー株式会社・代表取締役会長兼CEOの中島正三氏は、「実のところ、ちょっと前までSEOの検索エンジンといわれても、僕にはクルマのエンジンくらいしか思いつかなかったんですよ」と笑う。IT系ベンチャー企業会長からはイメージできない言葉に、ちょっと驚かされてしまった。

1970年1月24日生まれ。高崎市立高崎経済大学経済学部卒。大学卒業後は、ソニー生命保険株式会社、アクサ生命保険株式会社、東京海上あんしん生命(現:東京海上日動あんしん生命)といった生保会社で企画関連の業務に従事。2002年に独立。企業のアドバイザー、コンサルティングなどを経て、2003年4月に株式会社プレステージ・マーケティング(現:パワーテクノロジー株式会社)を設立。価格破壊ともいえる低コスト・高品質のSEOサービスで、設立数年にしてトップに迫る成長を遂げ、今も注目の企業である。
「僕はテクノロジー世界の人間ではないですし、起業以前は、生命保険会社に勤務していましたから、アイデアはいくらでも提案できますけど、全く斬新なモデルは作れない。どこで差別化するかと言うと、コストとオペレーションなんですね。実はここがIT企業の一番弱いところなので、チャンスが一杯あると思うんですよ。
弊社のSEOが、どうして低価格で販売できたのかというと、例えばシステム開発部分で、いかに無駄をなくすか、いかに効率よくやるかを考えているからだと思います。開発・運用の際に問題が出ると、やり直しが二度手間、三度手間になる。結局コストがかかってしまいます。それを省くため、用件定義にはものすごく時間をかけるんです。すでにあるモデルを使うので目新しくはありませんが、問題点を徹底的に調べていけば、開発に無駄が出ないことが分かったんです。また、オペレーションにはアウトソーシングを上手く活用して、必要な時、必要な人数だけ使う。オペレーションを意識して、コストを出来るだけ下げて結果を出す。僕は、インターネット・マーケティングの部品屋のような会社でありたいと思っているんです」
付け加えると、メンテナンスの営業部隊はあるものの、営業マンは置いていない。営業コストを乗せないで済むからだという。

大学時代から、家庭教師、塾講師の分野で、多い時には月200万円を稼ぎ出すほどの商才を発揮
ITを扱う会社でも人の心はアナログ
徹底的に無駄を省くことで生まれた同社のSEOサービスは、今や多くの企業で採用されているが、営業を行わずして、どうやって顧客を開拓してきたのだろう?
「資本提携を結んでいる代理店さん経由が65%、口コミが35%です。口コミで『あの会社はよかったよ』と言ってもらうためには、どれだけのクオリティで、いい仕事をしたか、それがポイントだと思っています。また、お客様はSEOだけでなく、インターネットについても様々なお悩みを抱えていますよね。それに対して、ただ同情するのではなく、どう理解し、共感していくかも大切です。一見、商売とは関係ないことであっても、一緒になって考える。時代が変わっても人の心は変わらへんというか、やはりその人の琴線に触れる。この人は誠実だから安心で任せられる――お客様にそう思ってもらうためには、普段から意識していないと無理ですよね。ITを扱う会社であっても、人の心はアナログだということを忘れないようにと、僕は常に社内で言っているんです。
だから弊社では、ウチの商品は絶対ですと勧めたり、他社との比較は行いません。また導入の時には、一長一短、こういうメリット、デメリットがあると説明します。結果が出ないと判断した場合は、引き伸ばすことはせず、お客様の損失を出来る限り少なくする。それが信頼につながっていくと考えています」
商売は信用第一。時代の最先端を行く企業人でありながら、人情味を持ち合わせた、昔気質の商人の風格と心意気を感じさせる。
「スグソコ」、大阪、福岡、札幌、シンガポールも対応エリアに
「人の不便を便利にしたい、不可能を可能にしてあげたい。これが僕のポリシーなんです。100人いたら90人に褒められるより、残り10人のクレームにどう応えていくか。そういうところを重視したいなと考えています。だから、これに当てはまるビジネスならなんでもいい。アイデアは毎日湧きますね。企画書作りも好きで、1日30ページは書いてますが、すぐには実行しません。企画を詰めていくと、ボロが出てくることが多々ありますから、ゆっくり時間をかけて考える。1年ほど考えてもダメなものはダメ。でもいいものにはお金をかけます。そういうところでケチるのが一番嫌いなんですよ」
昨年末に立ち上げた「スグソコ」も中島氏の発案ということは先述したが、今後はエリアを大阪、福岡、札幌、シンガポールに拡大する予定とのこと。
「掲載写真は、全部撮りに行ってるんですよ。シンガポール出張した担当は喜んでましたけど(笑)。あのようなサイトって、通常パソコンだけで作ろうとする場合が多いんですけど、スグソコはアナログ的手法で製作しています。最初は人手がかかるし、データベースも面倒くさいですが、いろいろなニーズにあったサイトを作っていきたいですね。このようなメディアをアウトソーシングして、パイロットサイトにしていければと考えているんです。でも、なるべく広告にはしたくありません。情報は無料で提供したいというのも、僕のポリシーですから」
今年は、中小企業によりリーチし、SEOの幅拡大へ
2007年度は、代理店を増やし、同社がアウトソーサーという形をとりながら、SEOという仕事をしっかりやっている会社だという認知を広めることに力を注いできた。2008年度は、低価格のSEOを投入し、中小企業の顧客を持つ代理店との提携で、さらにSEOの幅を広げようと考えている。
「基本的には『不便を便利に、不可能を可能に、高価格から低価格へ』それだけですね。またお客様に向けて、マーケティングのアウトソーシングを行うために、SEOを媒介にして、今後深堀りしていく。そのためには、ブログやSNSも視野に入れ、メディアに触れる部分も増やしていきたいですね。今まで培ってきたノウハウを活かしながら、オペレーティング、コストを安くして、いいものを作っていきたいと思っています。
僕はアウトソーサーであることが好きなんです。ブランドということには、あまり興味はありません。他社と勝負する気もありませんから、ゆっくりと、あわてることはなく進めていければと考えています。
ただ、ネット世界の事業は寿命が短い。その短い時間の中を、僕らはどう乗り越えていくかについては、アウトソーサーとしての強みをベースに、事業を展開していくことだと思いますね」
今すぐ使えるスポットの検索サービス「スグソコ」
http://sugusoco.jp/
今すぐ使いたい施設の詳細な情報がひと目でわかる検索サイト。対象の設備・店舗は、トイレ、タバコ(販売所・喫煙所)、花屋、靴修理店、駅出入口で、新宿、渋谷、池袋、銀座、六本木、丸の内が対象エリアとなっている。二〇〇八年はエリア・情報共に拡大を予定
パワーテクノロジー株式会社 コーポレートサイト
http://www.pw-tech.com/

低コストでクオリティーの高い「SEOサービス」「モバイルSEOサービス」「検索順位管理ソフトウェアサービス」「アクセス解析ソフトウェアサービス」を柱に事業を展開するベンチャー企業。2007年12月、モバイルサイト「スグソコ」でメディア事業にも進出
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文:吉岡里美、写真:岡部ユミ子
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『 パワーテクノロジー株式会社 代表取締役会長兼CEO 中島 正三 』に対する







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