今回から始まるこのコラムでは、インターネットの新たな潮流となったCGM(コンシューマー・ジェネレイテッド・メディア)関連ビジネスの実態と可能性を、全10回の連載で考察していきたい。
ユーザーの成熟の証 “CGM”
WEB2.0という概念を構成する要素はいくつかあるものの、その中で最も象徴的な現象が“ユーザー参加”を基盤とする“CGM”の台頭である。これまでは一方向に情報発信をする限られたオーソリティが主役であったネットの世界に、新たなコンシューマーというキャストが現れ、徐々に主役の座を奪われつつある、というのが現状だ。では、なぜコンシューマーの“侵攻”が始まったのか? これはマズローの欲求段階説から考察しても、ごく自然な流れのように思う。つまり成長の過程で、我々は安全で安定的な状態から、次第に他人と関わりを持ち共感したくなり、その後は自分が価値ある存在として認められ尊敬されたくなる、という欲求のステップを踏むというものである。ネットの世界も我々が住民である以上、例外ではなく、コンシューマーが成熟し賢くなった証として“つながりの場”、“自己主張の場”としてCGMビジネスが勃興してきたと考えられる。
みんなの意見は案外正しい
CGMが語られる際に“メディア価値の低さ”がよく議論されるが、これは「木を見て森を見ず」と言えるかもしれない。確かに一本一本の“木”は弱々しく時には折れ曲がっているが、全体像としての“森”からは確実にリアルな感情・傾向が読み取れ、これはマーケティング的視点からも十分に価値のあるものである。ネットの主役がコンシューマーにシフトしつつある中で、限られた権威が押し付ける情報よりも「みんなの意見は案外正しい」という俯瞰的、集合知的な“叡智”こそが今日的な価値であり、これからのコンテンツ、ひいてはメディアの新たな評価指標となるべきかもしれない。この叡智をドライブさせるべく、ネット上に散在するCGMの膨大な情報を網羅的にユーザーに提供する仕組みとして、弊社が2006年9月に立ち上げたサービスがCGMのワンストップサーチ“TAGGY”である。

(
石上 裕 [株式会社TAGGY 代表取締役社長]
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『 ネットビジネスを変える新潮流(第1回) CGMの台頭と新たな価値 』に対する
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