WEB世界での“三人集まりゃ文殊の知恵”

ネットビジネスを変える新潮流(第7回)

2008年04月08日(火)

[ 79 号]

“消費者=開発者”というマーケティング

 WEB上には、いろいろな知識やノウハウを持った人々が常にうごめいている。この“群衆の叡智”をいかに束ねて有効活用するか? という動きもさまざまなシーンで既に起きており、今後のマネタイズモデルとして期待されている。“ウィキノミクス”や“クラウドソーシング”に代表される、WEBを通じた多くの人々のコラボレーションによってモノ創りを実現させようという試みがそれだ。ソフトウェア開発の世界でのオープンソースやコンテンツ開発でのウィキペディアなどが好例だが、これらの根底にある共通した思想は“三人集まりゃ文殊の知恵”であろう。WEB上ではもはや商品開発までコンシューマーが主役になりつつあり、従来の“トップダウン”なモノ創りに対して、フラットなWEB上だからこそ実現できる“ボトムアップ”へのシフトが始まっている。この試みの面白さは、リソースの調達方法という開発的な側面もさることながら、“開発者と消費者の位置関係”というマーケティング的な側面であろう。ヒエラルキーが排除されたフラットなWEB上では“消費者=開発者”という等号が成り立ち、これは“みんなが欲しいものをみんなで創る”と同義である。“消費者の消費者による消費者のための商品開発”これはマーケティングの最終ゴールを意味するのかもしれない。

“ソーシャル未来予想”という社会参加

 この“消費者=開発者”の関係は、もちろんCGMの根底を成す構造でもある。群集の叡智の活用シーンは商品開発に留まらず、定性的な消費者ニーズの抽出、定量的なデータサンプルの収集などマーケティング活動の多岐にわたるものである。一方で、その叡智を注ぎ込む対象によってさまざまなサービスに変貌させることも可能だ。一例を挙げるとすれば“ソーシャル未来予想”というモデルである。今年の米国大統領選の結果は? 1年後のGoogleの株価は? 新しいMacブックはいつ発売される? などをみんなで予測し合えば、それは単なる未来予想を超えた新しい形の“社会参加”となるのではないか。あらゆるシーンで我々消費者がイニシアティブを握る時代はすでに到来している。

石上  裕◆2000年より株式会社ネットエイジにてさまざまなネットビジネスをプロデュースし、株式会社ライフバランスマネジメント取締役、株式会社タイルファイル取締役を歴任。 2006年9月、株式会社TAGGYを創業し、現在、同社代表取締役社長

石上 裕◆2000年より株式会社ネットエイジにてさまざまなネットビジネスをプロデュースし、株式会社ライフバランスマネジメント取締役、株式会社タイルファイル取締役を歴任。 2006年9月、株式会社TAGGYを創業し、現在、同社代表取締役社長

( 石上 裕(株式会社TAGGY 代表取締役社長) )

関連リンク


記事についてのご意見・ご感想

関連記事

東京IT新聞 特集ラインナップ

専用サーバ・専用レンタルサーバーは at+link におまかせ!

Apple Store(Japan)

東京IT新聞HOTキーワード
東京ITイベント情報

イベントカレンダーを見る カレンダーを見る