商品の味を封じ込めたシートを提供

【東京IT新聞meets百式】

2008年01月16日(水)

[ 67 号]

First Flavor(http://www.firstflavor.com/)より ※女性が手にしているのがそのシート

First Flavor(http://www.firstflavor.com/)より ※女性が手にしているのがそのシート

商品の味をシートで試してもらうための『First Flavor』 Tryvertisingなる言葉が登場する時代だ。消費者はまず試してから購入する、という行動をとるようになった。
 そう考えるとFirst Flavorのようなサービスが登場するのもうなづける。
 このサイトでは、「商品の味を再現するシート」を提供してくれる。いちご味やりんご味など、新商品の新しい味覚をそのシートに封じ込めることができるのだ。もちろんそのシートは食べることができる。
 企業はそれをDMに入れたり、他の商品の付録にしたりして、新しい味を消費者に試してもらうことができるのだ。シートにすることで場所を選ばずにさまざまなマーケティング活動を展開できるだろう。
 消費者にまずは試してもらうために何ができるか。一つのヒントになりそうですね。(百式より)

百式(http://www.100shiki.com/)

百式(http://www.100shiki.com/)


 現代のようなネットワーク全盛の時代、新聞の原稿を書くのも自宅からネット経由で入稿できる。調査データを整理するのも、元データをメールなどでもらえば自宅で作業してまたメールなどで提出できる。客先に提出する資料も郵便で送る代わりにメールで送信することも可能だ。このように人や物が動く代わりに、データを動かせば時間もコストも安く済む局面が多くなってきた。ホワイトカラー層を中心に在宅勤務が増加している。このままいけば、通勤ラッシュも緩和され、地球温暖化防止にも少しくらい寄与できるかもしれない。

 このような時代にはいかに現物の移動や人の移動を抑えるかが、コストを左右する大きな問題になる。石油高騰の時代だ。

 今回ご紹介するサイトでは、絶対的に「物流」が必要な食品分野において、試供品の代わりにその味を保持するシートはいかがですか、という提案をしている。マーケティング対象の消費者にわざわざ試供品を送ったり、キャンペーン会場をしつらえたりする代わりに、このシートを送って「この味どうですか?」とアンケートする方がコストがかからないというわけだ。食感の大事な食べ物ではなかなかそういうわけにもいかないだろうが、飲み物など使える場面はありそうだ。

 こういう味の模倣といえば日本ではラーメンを思い出す。全国の有名店の味を、もちろんその店の監修を受けて、模倣したカップラーメンである。これなども店の宣伝として考えれば、「物産展」などに出品したり試験出店したりするのに比べればコストは遥かに下がるので、基本の考え方としては同じである。

 ただ、そのカップラーメンの出来不出来で店の評判も変わってしまうため、相当リスクも大きくなってしまうが、さすがにそこは店側もメーカーも気合が入るのか「これはダメだ」というものには当ったことがない。

 目の肥えた消費者にアピールするのに「試し」は重要だが、そのコストに目をつけたこのサービス、行く末に興味がある。
( 城崎裕一 )

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