カーナビも小さいのが常識

デジタル・オーディオだけじゃない?

2008年03月04日(火)

[ 74 号]

 近年のデジタル・オーディオ、携帯電話の進化には目を見張るものがある。例えば、今や携帯電話で音楽を聴くのは当然のようになっているし、テレビ機能であるワンセグ搭載機種も珍しくない。それでいて、さらに薄く、軽くという方向に進んでいるのだから、小さな筐体にハイテクを詰め込むのは、さすが日本のお家芸といったところだろうか。

 AV家電や携帯電話同様、カーナビの世界でも、近年、コンパクトな製品に人気が集まっている。携帯電話よろしく、小さく軽く、おまけに面倒な取り付け工事もいらず、ダッシュボードに乗せるだけという簡単設計。全機種CDやDVDが付いている訳ではないが、ワンセグチューナーは載っている機種も少なくないから、テレビは楽しめる。加えて、価格は数万円~10万円がメイン。肝心のカーナビ機能も充実。小型軽量、満足性能、お手頃価格と三拍子揃ったカーナビ~ポータブル・カーナビは、もはや主流と言っても過言ではないだろう。

 つい先頃まで、10数万円~30万円が当たり前だったカーナビが、コンパクトとはいえ低価格で生産できるようになった背景には、記録媒体にフラッシュメモリーを採用したことがある。振動に強く、消費電力も抑えられ、小型化も可能なため、動体、つまりクルマにぴったりだということなのだ。また地図の更新などには「メモリースティック」や「SDメモリーカード」を使って行うが、機種によってはこれらのメモリーに録音・録画した音楽や映像をカーナビで再生することも可能となっている。

 さらに言えば、ドライバーの意識が「コンパクトでも性能が良ければいい」という方向に傾いていることもポータブル・カーナビ普及に拍車をかけている。これには、クルマ購入者が二極化していることにも関係するようだ。現在のクルマ市場で動くのは、軽自動車か、550万円以上の高級車(法人を含む)。逆に、最も売れない価格帯は200~400万円台だと言われている。クルマが道具化し、移動の手段として捉えられていることも含めると、ポータブル・カーナビに人気が集まるのは当然のことかもしれない。

 メモリー・タイプのカーナビでは、ユピテルの「YERA (イエラ)」、サンヨーのMini GORILLA(ミニゴリラ)」、パナソニックの「ストラーダ ポケット」など、国内外のメーカーから様々な製品がリリースされている。中でもソニーの「nav-u(ナブ・ユー)NV-U2」は、電波を受信して自車位置を即位する「GPS」、右左折による方位変化を検出する「ジャイロセンサー」、上下方向の変化を検出する「気圧センサー」、進行方向の加速度を検出する「加速度センサー」搭載に加え、新開発の高性能測位システム「POSITION plus G」採用で、カーナビ機能を強化。走行中、GPS電波を受信できないときも、このシステムが現在地を補正して地図上に表示。またジャイロセンサーにより、ポータブル・カーナビでは難しかった低速走行時の方位変化、トンネル内・高架下などでの右左折も検出され、より精度の高い自車位置表示が可能に。さらに別売のVICSビーコンユニットを使えば、渋滞を迂回した最適ルートを迅速に探索してくれる。

小さくても高性能。快適なカーライフを演出するソニーの「nav-u NV-U2」(下画像も同じ)。ワンセグは搭載されていないが、「メモリースティック デュオ」(別売)に取りこんだ音楽ファイル(MP3)やビデオファイル(MPEG4)を再生できる

小さくても高性能。快適なカーライフを演出するソニーの「nav-u NV-U2」(下画像も同じ)。ワンセグは搭載されていないが、「メモリースティック デュオ」(別売)に取りこんだ音楽ファイル(MP3)やビデオファイル(MPEG4)を再生できる


 手頃な価格で、ドライバーに有益な情報を提供してくれるポータブルナビ。今後はさらに高性能、低価格の製品が期待できそうだ。
( 吉岡里美 )


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