SOABEX研究会 経産省担当者ら招く

政府のSaaS推進事業を題材に 

2008年03月25日(火)

[ 77 号]

 中小企業のIT化にSaaSは有効か――。日本版SOA(service-oriented architecture)やSaaSによるビジネス連携を推進するSOABEX研究会(事務局:東京・中央)は19日、都内・ベルサール八重洲で経済産業省の担当者やベンダー企業、公認会計士などを招いて研究会を開いた。政府が目指す中小企業向けSaaS基盤プロジェクトの方向性や問題点などを主題に、5人のパネリストが熱のこもった議論を展開した。

約130名が5氏のパネルディスカッションを見守った

約130名が5氏のパネルディスカッションを見守った


 今月18日、経産省は社員20人以下の小規模企業でのIT活用を促すプロジェクト「中小企業向けSaaS活用基盤整備事業」を発表。SaaS基盤の整備により、財務会計ソフトなどを50万社以上に普及させると謳った。

 研究会では、同省商務情報政策局情報処理振興課の安田篤課長補佐が「小規模企業でIT導入が進まない理由に、費用対効果が明確でないことやリテラシーの問題がある。これらはSaaS導入で解決できるはずだ」と事業の背景を説明。同省では今後2年間でSaaSサービスインフラや共通ポータルなどを構築し、ユーザ拡大の流れを作る。その後は民間に無償で譲渡する計画だ。同氏は「政府としてSaaSを安価で導入できるように支援していきたい」と述べた。

 続いて行われたパネルディスカッションでは、安田課長補佐のほか、PCAの折登泰樹専務取締役、梅田公認会計士事務所の梅田泰宏公認会計士・税理士、ビジネスオンラインの藤井博之代表取締役、BCNの谷畑良胤編集長が登壇し、議論を展開した。

経産省・安田課長補佐

経産省・安田課長補佐


 梅田氏はユーザの立場から「特に小規模企業では自分の元にデータを置いておくことが安全であるとの風潮がある」と報告。藤井氏は「SaaSを業務インフラのなかに組み込み、知らないうちに使っていたというのが重要ではないか」と提案した。政府によるプロジェクトについて折登氏は「SaaSが一般化していない段階で政府が動くことは意義のあること。さまざまなベンダーが参入し競争することで普及していくはず」と評価。谷畑氏も「中小企業のなかにはベンダー不信もあるので、国の冠があったほうが安心できる」と述べた。

 一方で梅田氏からは「SaaS推進には優遇税制などを行うことが有効ではないか」との指摘があり、安田氏が今年4月の税制改正では一部盛り込まれていることを説明した。

キーワード


記事についてのご意見・ご感想

関連記事

東京IT新聞 特集ラインナップ

専用サーバ・専用レンタルサーバーは at+link におまかせ!

Apple Store(Japan)

東京IT新聞HOTキーワード
東京ITイベント情報

イベントカレンダーを見る カレンダーを見る