体組成計から自動的にデータ蓄積、タニタ「からだカルテ」の遂げた進化

2008年06月10日(火)

[ 86 号]

 会員制双方向ウェブアプリケーションサービス「からだカルテ」を提供してきたタニタが、世界初となるPCレスのサービスを開始した。ユーザーは無線通信機能付きの体組成計で身体情報を計測すると、そのデータは設置されたレシーバーへ自動的に転送。グラフ化された体重、体脂肪率、内臓脂肪レベル、筋肉量などは「フレッツ光」経由で会員制ウェブサイトに蓄積され、パソコン入力を一切行うことなく、時系列で管理・確認できるという代物である。料金は基本となる「ダイエットメニュー」が、「からだカルテWebサイト利用24カ月」「体組成計」「レシーバー」のセットで4万9480円(レンタル、一括払い)。このほかオプションで、レシーバー対応の歩数計(一括購入のみ、3980円)、血圧計(同、1万4440円)を付けることも可能になっている。

http://www.karadakarute.jp/ 特定検診スタート以来、会員数はうなぎ上りで、現在、約1万5000人を獲得。今回のサービスインによって、注目度はさらに増すことだろう

http://www.karadakarute.jp/ 特定検診スタート以来、会員数はうなぎ上りで、現在、約1万5000人を獲得。今回のサービスインによって、注目度はさらに増すことだろう


 「これまでは情報をUSBメモリータイプのキーデバイスを用いて転送し、パソコン経由で会員制ウェブサイトに蓄積していたが、新サービスでは端末から直に中継器へ飛ばすだけ。お年寄りの孤独死などが問題視される昨今、遠方に住む両親の健康チェックなどが簡単に行える意義は大きい。また、フィットネスクラブで運動した後、すぐデータを見ることなども可能になり、一般的な用途も大きく広がった」(タニタ広報担当・宮本康夫氏)

 新サービスでは、従来「からだカルテ」が提供してきた世界の名所をバーチャルウォーキングする歩数イベント「Walk around the world」や、会員個々の健康を支援する「からだサポート倶楽部」など、既存のアプリケーションにも対応。基礎代謝や食事・運動情報を基に、目標とするダイエット実現までのプロセスを模擬できる「ダイエットシミュレーション」なども新しく提供される。

 4月から「高齢者の医療の確保に関する法律」により、特定検診がスタートしたことを受け、予防医療への関心が高まっているが、タニタは昨年10月から保健指導分野や医療情報システムを手がけるKIS社と業務提携してきた。この流れは新サービスとともにさらに加速することは間違いなく、実際、食品メーカー、スポーツクラブ、生命保険会社などパートナーシップを望む企業は少なくない。

管理栄養士や運動指導士などとのコラボも視野に

 「新しいコラボレーションには検証作業が必要になる。既存の会員の中から参加者を募り、トライアルでの成果を精査してからの運びとなろう。今後の展開としては、会員の身体情報を基にした管理栄養士や運動指導士によるマンツーマン指導、健康保険組合などへの普及促進運動が視野に入っている。また、企業が社員の健康を管理する時代。法人向けパッケージサービスも求められている。どうしてもBtoBのサービスはカスタマイズが必要になるが、こちらへの対応についても動き始めている」

 家庭用計測機器メーカー・タニタが掲げるスローガンは「健康を測る」。雨後のタケノコの如くさまざまなヘルスサービス・情報が氾濫しているが、実用的で本当に必要とされているコンテンツはごくわずかと言っていい。だからこそ、「からだカルテ」の進化は際立っており、健康プラットフォームとして確たる地位を築いているのかもしれない。
( 板垣威史 )

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