会津若松市は5月28日、庁内の情報システムのオープン化と経費削減を目指し、オープンソースのオフィスソフトウェア「OpenOffice.org(以下オープンオフィス)」を全庁で導入・活用を進めると発表した。5月30日時点で、個人利用のPCにはすべてインストールが完了。現在はマイクロソフトオフィスと併用されているが、「10月でリース期間が切れるものから、随時、オープンオフィス一本へ切り替えていく。2012年度には完了予定で、事務処理用PCの経費を5年間で1500万円削減できる見込み」(同市総務部情報政策課・大森奈沖氏)とのことだ。
「北海道伊達市、栃木県二宮町、沖縄県浦添市、高知県四万十町、兵庫県洲本市ほかで、全庁導入や実証事業の試みはあるが、東北地方の自治体では初めてとなる。時勢が時勢だけに、どの自治体も少しでも経費削減を実現したいというのは共通の考えだろう。現在は富士通の1機種が採用されているが、リース会社の入札制を本格導入することや、Linuxを取り入れるなど、極力ソリッドなPC経費・環境を実現する道はまだ残されている」
ソフトウェアのバージョンにばらつきがあったため、PCによっては古い文書を開けないといった問題があったこともオープンオフィス導入のきっかけとなっている。これは民間でもビスタ搭載のマシンを導入する際、しばしば起こっている現象と変わりはない。しかし、オープンオフィスは特定の文書形式に依存しない国際標準の文書フォーマット「ODF形式」に対応しているため、文書の長期保存が可能。また、文書形式を標準化することで、市民に配布する文書や市民から受け取る文書の種類も増えることになる。「市民の利便性が飛躍的に向上することは明らか。既に職員への操作研修を実施しており、なるべく早くワード、エクセルとの併用から脱却する下地を整えていきたい。今回の試みは職員全員に定着してはじめて、意味が生まれ、同時に自治体としてのイメージアップが実現するのだと思う」
ちなみに、伊達政宗のイメージが強い会津若松市には、コンピュータ理工学部を持つ会津大学があり、産学官連携の取り組みも進んでいる。最近では、同大が提案した「会津発グローバルITリーダー育成プログラム―国際IT日新館」が、経産省・文科省が実施する「アジア人財資金構想」高度専門留学生育成事業に採択されるなど、ITを通じた国際化の流れも起こりつつある。こういった背景を踏まえると、先々は地元IT企業や大学が、オープンソースソフトウェアを提案するプラットフォームへ発展する可能性も考えられるかもしれない。経費削減ととらえれば、いかにも地味な金額だが、そこからどこまで幅広い目的を見いだし、実現できるか。このあたりが今回の取り組みのキーポイントといえるのではないだろうか。
※業務上、どうしてもマイクロソフトオフィスが必要な場合は今後も併用していくとのこと。

http://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/ このたびの会津若松市の記者発表の映像はユーチューブでも配信されている
「北海道伊達市、栃木県二宮町、沖縄県浦添市、高知県四万十町、兵庫県洲本市ほかで、全庁導入や実証事業の試みはあるが、東北地方の自治体では初めてとなる。時勢が時勢だけに、どの自治体も少しでも経費削減を実現したいというのは共通の考えだろう。現在は富士通の1機種が採用されているが、リース会社の入札制を本格導入することや、Linuxを取り入れるなど、極力ソリッドなPC経費・環境を実現する道はまだ残されている」
ソフトウェアのバージョンにばらつきがあったため、PCによっては古い文書を開けないといった問題があったこともオープンオフィス導入のきっかけとなっている。これは民間でもビスタ搭載のマシンを導入する際、しばしば起こっている現象と変わりはない。しかし、オープンオフィスは特定の文書形式に依存しない国際標準の文書フォーマット「ODF形式」に対応しているため、文書の長期保存が可能。また、文書形式を標準化することで、市民に配布する文書や市民から受け取る文書の種類も増えることになる。「市民の利便性が飛躍的に向上することは明らか。既に職員への操作研修を実施しており、なるべく早くワード、エクセルとの併用から脱却する下地を整えていきたい。今回の試みは職員全員に定着してはじめて、意味が生まれ、同時に自治体としてのイメージアップが実現するのだと思う」
ちなみに、伊達政宗のイメージが強い会津若松市には、コンピュータ理工学部を持つ会津大学があり、産学官連携の取り組みも進んでいる。最近では、同大が提案した「会津発グローバルITリーダー育成プログラム―国際IT日新館」が、経産省・文科省が実施する「アジア人財資金構想」高度専門留学生育成事業に採択されるなど、ITを通じた国際化の流れも起こりつつある。こういった背景を踏まえると、先々は地元IT企業や大学が、オープンソースソフトウェアを提案するプラットフォームへ発展する可能性も考えられるかもしれない。経費削減ととらえれば、いかにも地味な金額だが、そこからどこまで幅広い目的を見いだし、実現できるか。このあたりが今回の取り組みのキーポイントといえるのではないだろうか。
※業務上、どうしてもマイクロソフトオフィスが必要な場合は今後も併用していくとのこと。
(
板垣威史
)
記事についてのご意見・ご感想
『 会津若松市がオープンオフィスを全庁で導入、東北地方の自治体で初 』に対する






ページの先頭へ
