6月6日、衆議院本会議において「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案」、いわゆる青少年インターネット規制法案が通過。このまま成立する可能性が高くなってきた。
法案ではまず、有害情報の定義はあくまでも「例示」に留めることとした。その定義は民間の第三者機関によるフィルタリング推進機関に委ねることになった。また当初フィルタリングの基準は国の機関によるものを想定していたが、民間機関の登録制とすることで、国が指定するのではなく民主導の自主規制となった。
またこのフィルタリングを実現する手段として、当初はソフトウェアのプリインストール義務を課すとされていたが、これも顧客の求めに応じてISPや携帯事業者が提供することを義務化するという形に緩和された。また、サーバ管理者に義務付けられていた青少年閲覧防止措置などの部分も努力義務とされ、結果として国が介入する規制ではなく、民間努力による対応を即すものとなった。
これに対して日本新聞協会のほか、ヤフー、マイクロソフトなどネット各社は反対意見を表明。「表現の自由の規制やフィルタリングによるネットの発展を阻害する」と指摘している。たとえ民間努力によるにせよ有害情報指定がされることは、表現の自由の制約に繋がるものだなどとしている。
昨今のインターネット絡みの犯罪が、このような形の規制によって抑制できるかどうかという点において言えば、ほとんど実効性はないと言ってしまっていいだろう。どのような規制を行ったとしても、それをかいくぐる道はいくらもあり、ここで言われる「有害情報」を求めている人たちに対しては規制は意味を成さない。どこまでも実効性のない法律をここで通してしまう意味は何なのか。「法律で規制したけれど効果がない。より強い規制を行う」という形にするためではないかという懸念もある。
自己責任という部分を明確に、モラルのある行動を
インターネットを使う場合、日本で考慮されていないのは自己責任という部分の曖昧さだろう。そして「自己」という部分が曖昧にされている理由は、匿名性に由来していると言える。本来「恥の文化」を持つ日本人は、実名であればモラルのない行動はできないのが普通だ。しかしプライバシーを御旗にすることで顔を隠し、自らの不埒な行いを隠せてしまうから、モラルのある行動が行われないということになる。mixiなどで不法な行為を簡単にアップしてしまうのは、自分の顔が見えないと思い込んでいるからだ。全ての場所で実名であれとは言わないが、責任のある場所では実名制をとることによって、ある程度の抑止力は期待できるのではないだろうか。そしてもうひとつ必要なのは自己責任という部分をしっかりと教育すること。インターネットは魔法の靴ではないのだということを、未成年者に対してしっかり教える必要があるだろう。
今国会中の成立を目指すこの法案。参議院での十分な議論を行い、有用性のあるものとしてもらいたいところだ。
法案ではまず、有害情報の定義はあくまでも「例示」に留めることとした。その定義は民間の第三者機関によるフィルタリング推進機関に委ねることになった。また当初フィルタリングの基準は国の機関によるものを想定していたが、民間機関の登録制とすることで、国が指定するのではなく民主導の自主規制となった。
またこのフィルタリングを実現する手段として、当初はソフトウェアのプリインストール義務を課すとされていたが、これも顧客の求めに応じてISPや携帯事業者が提供することを義務化するという形に緩和された。また、サーバ管理者に義務付けられていた青少年閲覧防止措置などの部分も努力義務とされ、結果として国が介入する規制ではなく、民間努力による対応を即すものとなった。
これに対して日本新聞協会のほか、ヤフー、マイクロソフトなどネット各社は反対意見を表明。「表現の自由の規制やフィルタリングによるネットの発展を阻害する」と指摘している。たとえ民間努力によるにせよ有害情報指定がされることは、表現の自由の制約に繋がるものだなどとしている。

日本新聞協会はサイト(http://www.pressnet.or.jp/)で、今法案に対する正式な声明を公開している
昨今のインターネット絡みの犯罪が、このような形の規制によって抑制できるかどうかという点において言えば、ほとんど実効性はないと言ってしまっていいだろう。どのような規制を行ったとしても、それをかいくぐる道はいくらもあり、ここで言われる「有害情報」を求めている人たちに対しては規制は意味を成さない。どこまでも実効性のない法律をここで通してしまう意味は何なのか。「法律で規制したけれど効果がない。より強い規制を行う」という形にするためではないかという懸念もある。
自己責任という部分を明確に、モラルのある行動を
インターネットを使う場合、日本で考慮されていないのは自己責任という部分の曖昧さだろう。そして「自己」という部分が曖昧にされている理由は、匿名性に由来していると言える。本来「恥の文化」を持つ日本人は、実名であればモラルのない行動はできないのが普通だ。しかしプライバシーを御旗にすることで顔を隠し、自らの不埒な行いを隠せてしまうから、モラルのある行動が行われないということになる。mixiなどで不法な行為を簡単にアップしてしまうのは、自分の顔が見えないと思い込んでいるからだ。全ての場所で実名であれとは言わないが、責任のある場所では実名制をとることによって、ある程度の抑止力は期待できるのではないだろうか。そしてもうひとつ必要なのは自己責任という部分をしっかりと教育すること。インターネットは魔法の靴ではないのだということを、未成年者に対してしっかり教える必要があるだろう。
今国会中の成立を目指すこの法案。参議院での十分な議論を行い、有用性のあるものとしてもらいたいところだ。
《追記》 校了前の6月11日、同法案が参議院本会議で可決された。
(
矢橋司
)
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『 「ネット規制法案」が衆議院通過、反対する意見も続々と 』に対する






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