米国時間の6月27日、ビル・ゲイツ氏がマイクロソフトの常任会長職を退任した。今後も同社の会長職を務めるが、彼の重点は、慈善活動を行うために夫人と設立したビル&メリンダ・ゲイツ財団の活動に置かれとみてよいだろう。同財団が目指す医療・教育分野の改善は、単に大富豪が余生を送るすべとしてでなく、長らくIT業界に対して彼が燃やした情熱を、より世界にとって価値ある分野に向けたものであり、ゲイツ氏亡き後に彼の第一の功績として世に残るものは、あるいは、この第二の人生における活躍になるかもしれない。
ゲイツ氏が2006年に今度の退任を発表してから、IT業界、そして一般ユーザーの氏への意見は好意的になりつつあるが、ウィンドウズとオフィスがソフトウェア業界を席巻し、他社ソフトのファンを中心にマイクロソフトとゲイツ氏が悪の枢軸視された時代が長く続いた。しかし、マイクロソフトが圧倒的な市場シェアを握ったのは、ひとえに消費者、ユーザーがマイクロソフト製品を選択したからにほかならない。常にユーザーが求めるものを探求し、ユーザーからの声を大切にする。これが長年にわたるゲイツ氏の首尾一貫した姿であった。
例えば、ウィンドウズやオフィス製品には、エラー発生時にインターネットを通じてユーザーがエラーを報告する機能が備えられている。自社製品の不具合など見たくない、聞きたくないというのが、プログラマー、そして多くの経営者の本音だろう。しかし、品質改善と次の製品開発のためのユーザーフィードバックの大切さ、ユーザーとのコミュニケーションとの大切さをゲイツ氏は何よりも重視してきた。同社製品の技術者やユーザーコミュニティへのサポートが、マイクロソフトMVPプログラムの廃止騒動などで手薄になりかけた時、積極的なサポートへと一転直下させたのもゲイツ氏の声が大きいと思われる。このような地道にユーザーと向き合う姿が、いかに苦情を申し立てようとも、最終的にユーザーが手にする製品がマイクロソフトのものとなる理由であったといえよう。他の大手IT企業の経営者とは一線を画したのが、このユーザーとのコミュニケーション重視の姿勢である。
Web2.0時代の到来とグーグルなどの新興IT企業の攻勢が始まるまで、あまりにマイクロソフトの存在が大きく、その巨大さへの反発ゆえに誹謗中傷されることが多かったゲイツ氏であるが、PCを各家庭、各個人が利用できる機器にまで変革させたウィンドウズとその発展の歴史、常に変わらぬITとPCへの情熱を考える時、THE ONE AND ONLYであった氏が他の道に歩みつつあることが惜しまれる。

今後ゲイツ氏は、マイクロソフトに留まりながらビル&メリンダ・ゲイツ財団の活動へと向かう (写真:マイクロソフト株式会社提供)
ゲイツ氏が2006年に今度の退任を発表してから、IT業界、そして一般ユーザーの氏への意見は好意的になりつつあるが、ウィンドウズとオフィスがソフトウェア業界を席巻し、他社ソフトのファンを中心にマイクロソフトとゲイツ氏が悪の枢軸視された時代が長く続いた。しかし、マイクロソフトが圧倒的な市場シェアを握ったのは、ひとえに消費者、ユーザーがマイクロソフト製品を選択したからにほかならない。常にユーザーが求めるものを探求し、ユーザーからの声を大切にする。これが長年にわたるゲイツ氏の首尾一貫した姿であった。
例えば、ウィンドウズやオフィス製品には、エラー発生時にインターネットを通じてユーザーがエラーを報告する機能が備えられている。自社製品の不具合など見たくない、聞きたくないというのが、プログラマー、そして多くの経営者の本音だろう。しかし、品質改善と次の製品開発のためのユーザーフィードバックの大切さ、ユーザーとのコミュニケーションとの大切さをゲイツ氏は何よりも重視してきた。同社製品の技術者やユーザーコミュニティへのサポートが、マイクロソフトMVPプログラムの廃止騒動などで手薄になりかけた時、積極的なサポートへと一転直下させたのもゲイツ氏の声が大きいと思われる。このような地道にユーザーと向き合う姿が、いかに苦情を申し立てようとも、最終的にユーザーが手にする製品がマイクロソフトのものとなる理由であったといえよう。他の大手IT企業の経営者とは一線を画したのが、このユーザーとのコミュニケーション重視の姿勢である。
Web2.0時代の到来とグーグルなどの新興IT企業の攻勢が始まるまで、あまりにマイクロソフトの存在が大きく、その巨大さへの反発ゆえに誹謗中傷されることが多かったゲイツ氏であるが、PCを各家庭、各個人が利用できる機器にまで変革させたウィンドウズとその発展の歴史、常に変わらぬITとPCへの情熱を考える時、THE ONE AND ONLYであった氏が他の道に歩みつつあることが惜しまれる。
(
石田優子
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『 ビル・ゲイツ氏がMS常任会長職を退く、IT・PC発展に多大な寄与 』に対する






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