Silverlightの可能性を議論、「Flash」とは対峙ではなく協力へ

2008年07月15日(火)

[ 91 号]

 人気無料動画サイト「GyaO(ギャオ)」のトップページで、マイクロソフトが提供する技術Silverlight(シルバーライト)をインストールすると、ステーション一覧がそれまでの文字情報から画像や動画へ変更され、ユーザはそれを見ながら閲覧したいものをセレクトできる。これこそが、新たなWebブラウザ上のプラグインSilverlightで表現されるRIA(Rich Interactive Application)なのだ。これまで主流だったアドビのRich Internet ApplicationであるFlashという2つの技術を今後は使い分けていく必要がありそうだ。

 クリエイターやエンジニアに特化した人材派遣や転職支援を行っている株式会社デジタルスケープによる「プロデューサー・ディレクター必見 Silverlightによる開発のおさえどころはココだ!」と題されたRIA開発セミナーが7月3日、SPAZIO2(東京・恵比寿)にて開催された。会場にはエンジニアやデザイナーなどの開発者側はもちろん、進行管理に携わるプロデューサーやディレクター、プロジェクトマネージャーなどの幅広い層の受講者が集まった。

 当日は「Silverlightによる開発のポイント」をテーマに二部構成となっており、第一部では有名大手サイトのRIA開発実績を持つ株式会社セカンドファクトリーの開発担当者である新谷剛史氏が「Silverlight開発におけるプロジェクトマネージメントのポイント」と題して講演。新谷氏が積極的に受講者へ質問を投げかけると受講者は挙手で応え、活発なコミュニケーションが交わされた。その中で新谷氏は、
「アニメーションが中心のサイトならばFlashの方が、派手な動きや格好良い動きを表現できる。しかし、それだけで勝負する時代は終わった。これからは実質的な役割も求められる。Silverlightならば、ユーザーにとってサイトが使いやすくなるのでサポートへの問い合わせを減らすことが可能となる。さらに開発者とデザイナーの協業体制も確立できる」と語った。

講演をする新谷氏。ディレクターは、そのサイトの中心がアニメーションかどうかによってFlashを使うべきか、それともSilverlightなのかを判断する必要がある

講演をする新谷氏。ディレクターは、そのサイトの中心がアニメーションかどうかによってFlashを使うべきか、それともSilverlightなのかを判断する必要がある


今後さらに増す存在感

 第二部では前出の新谷氏とマイクロソフト株式会社Expressionマーケティンググループグループマネージャーの春日井良隆氏をゲストに迎え、「SilverlightがもたらすWebの可能性と実現に向けての開発現場の実際」と題されて対談が行われた。終始和やかな雰囲気で語る2人に頷く受講者の姿が多数。その中で春日井氏は、
「アドビのFlashを駆逐しようなどと大それたことは言いません(笑)。つまり、FlashかSilverlightではなく、FlashとSilverlightという関係を作りたい」と語った。

和やかな雰囲気で対談を行う新谷氏と春日井氏。春日井氏は、数年前までアドビの社員だったことをここで明かしている

和やかな雰囲気で対談を行う新谷氏と春日井氏。春日井氏は、数年前までアドビの社員だったことをここで明かしている


 今回は開発者以外の人も受講しているセミナーとあって、やはりわかりやすい内容となっていた。それに加えて春日井氏からは数年前までアドビ社員だったという爆弾発言なども飛び出し、会場から笑いが起こる場面もあり、受講者にとって充実した時間となった。今年4月には、Yahoo! JAPANがSilverlightの採用を表明しており、Macユーザーの獲得などネット上の動画・画像分野で今後ますますその存在感を増していくだろう。
( 石田絢子 )


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