
東京IT新聞は今日、100回目の発行を迎えました。創刊したのは今から2年前の2006(平成18)年8月8日。巷にはWeb2.0という言葉があふれ、上場を控えたミクシィではユーザーが500万人を突破。オーマイニュースの日本版が上陸した頃でもありました。
時に世間を騒がせ、注目を浴びていたのもIT業界の若き世代。ここにはまだまだ新しい発想や技術、クリエイティブを生み出し、高き才能と熱きマインドを持った「カッコいい」人物が多くいるに違いない―、そんな思いから「IT」というジャンルに強い興味と面白さを見いだしました。インターネット上で無限に溢れる情報のなかから、IT業界の面白くて格好いい人々を探し出し、リアルな形で取材して広く伝える、そんな「おせっかいなメディア」を作ろうと考え、新宿の小さなIT企業で社内ベンチャーから生まれたのがIT新聞です。
創刊に先立つ同年7月、第0号と名付けたサンプル版を制作し、IT関連企業に配らせて頂いたところ予想もしなかった位の大きな反響を頂きました。会社のFAXが壊れるのではないかと思うほど毎日山のように申込書が届いたのです。創刊後も特にPRは行わなかったのですが、読者の方が会社の受付に置いて下さったり、社内や部署全員の机に配って頂いたり、インターネットとリアル双方からの口コミでIT新聞の名を広めて頂きました。お陰で3カ月後の配布数は5万855部を数えるなど、反応のすごさは衝撃的でさえありました。現在もなお日々伸び続けている状態です。
新聞の無料化は世界的に見て大きな流れになっていますが、当初は「なぜ無料なのか?」「後でお金を請求されるのではないか?」といったお問い合わせもありました。インターネットの台頭による紙メディア衰退が喧伝される中、莫大な経費がかかる「紙の新聞」を「無料」で「個別宅配」するという形にこだわり、なぜか取り上げる分野は「IT」なのです。発行元もベンチャー企業ですから、怪訝な印象を持たれたのかもしれません。ニワンゴ取締役で「2ちゃんねる」管理人としても知られる西村博之さんにインタビューした際にも「会社でもよく読んでますけど、普通ベンチャー企業で紙の新聞はつくらないでしょう、誰がお金を出しているんですか?」と不思議そうに感想を漏らしていました。また、名だたる大手新聞数社からは「取材」とも「調査」とも言えないような接触があったのも思い出されます。
華やかに滑り出したかのように見えた東京IT新聞ですが、内情を明かすと火の車。わずか500万円の資本はすぐに底を尽き、当初は広告売上もゼロに近い数字です。「もう次の号で休刊するか」と決断しようとする度に、「実はIT新聞のファンです」「社内のみんなで読んでます」「IT新聞をこのまま終わらせるのはもったいない」と言って助けてくださる人々が現れました。ここで名を記せないのが本当に残念ですが、一社一社、お一人お一人の前まで参上し、お礼を申し上げなければなりません。そうした方々がいなければ、既にこの世にIT新聞は存在しなかったでしょう。今日、100号を迎えることができたのも、みなさまのお陰です。本当に感謝しています。
この先は、企業経営者層から一般社員、IT好きな学生さん、果ては社員の家族まで、もっともっと多くの幅広い方々に読まれるような新聞になることが目標です。「IT」をキーワードに、ビジネス上で大きく役に立てる存在になることはもちろん、一人の社会人として、また自宅に帰って生活者となった時まで、ずっと手元に置いて読んでもらえるようなメディアを目指していきます。
「東京IT新聞」はまだまだ発展途上です。この新聞を今まさに読まれているみなさまと共に歩みながら、進化を遂げていきたいと強く願っています。これから先もどうか私たちとお付き合いを頂きますよう、心よりお願い申し上げます。
(
東京IT新聞編集長:井上佳国、社員一同
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『 《東京IT新聞100号に寄せて》 土壇場でいつも助けてくれる人たちがいた 』に対する
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