供給量を誇る世界的SOCメーカーが日本市場に本格参入

光学ストレージ用チップで世界1位の

2007年10月16日(火)

[ 57 号]

 Media Tek Inc.(本社:台湾 蔡明介董事長【ツァイ・ミンクァイ社長】以下メディアテック)は10月1日、米国シリコンバレーで起業した日本人企業、NuCORE Technology(ニューコアテクノロジー)を買収すると共に、日本における事業拠点として、日本法人「メディアテックジャパン株式会社」を設立、日本市場に本格参入すると発表した。

メディアテックのサイト(http://www.mtk.com.tw/)

メディアテックのサイト(http://www.mtk.com.tw/)


 メディアテックはワイヤレス通信、高品位デジタルテレビ、光学ストレージ、高品位DVD製品向けの最先端SOC(システム・オン・チップ)技術を世界のメーカーに供給する技術集団であり、すでに同社で約半分の売り上げを占める携帯電話用のチップで世界第3位、約4分の1を占める光学ストレージ用チップでは世界一位の供給量を誇る。
ソニー、シャープ、パイオニアなど、日本のメジャー企業も顧客
 営業拠点は台湾を本社に、販売・営業子会社を中国、インド、韓国、シンガポール、デンマーク、米国、英国、アイルランドに置いている。世界に販売網を敷いており、既に世界規模で販路を固めている。

 顧客にはソニー、シャープ、パイオニアなど日本のメジャー企業の名前が並ぶ。つまりメディアテックという企業名は一般的に浸透していなくとも、同社の製品を利用しているということになる。

 さらに今回買収したニューコアテクノロジーは画像処理エンジンの専業メーカーであり、同社が持っていた画像処理プロセッサ「クリーンキャプチャー」シリーズは顔検出機能、自動赤目補正機能など、現在デジカメの機能で一般的になった技術を擁していた。今後それらの技術、ICチップはメディアテックから供給されることになる。

 日本では従来、チップのデザイン開発から製造、製品化まで自社内で行うパターンが一般的だが、ツァイ・ミンクァイ社長は「当社のような、外部の協力企業に100%生産委託するファブレスというビジネスモデルは、コストダウンの面でメーカーにとってもメリットが多い。また、ひとつの分野だけでなく、様々な分野でSOCを行っているのは当社だけなので、異分野からの転用などでニッチな市場でも対応できる柔軟さがあります」と語る。

メディアテックジャパン株式会社の社長に就任した、ツァイ・ミンクァイ社長

メディアテックジャパン株式会社の社長に就任した、ツァイ・ミンクァイ社長


 同社ではさらに日本でのプレゼンスを向上させるために、メディアテックジャパンのジェネラルマネージャーにウェスタン・デジタル・ジャパン社、ニューコアテクノロジーなどで日本担当マネージングディレクターを歴任した伊藤治氏を起用し、ニューコアテクノロジーの創設者の一人であり、Gen Techで最高執行責任者(COO)兼副社長を務めた渡辺誠一郎氏を取締役会副会長に指名した。また、ニューコアテクノロジーの副社長だった國土晋吾氏はメディアテック本社の執行役員となり、同社の中核に日本の技術開発最高峰の頭脳が集結したことになる。

メディアテックジャパン、ジェネラルマネージャーには起用された、伊藤治氏

メディアテックジャパン、ジェネラルマネージャーには起用された、伊藤治氏


 メディアテックジャパンの営業所はファッションの発信地横浜に、R&D(研究開発)オフィスは先端家電のアンテナ地でもある秋葉原に置かれる。
( 櫻井弘次 )

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