米グーグルは5月12日、ウェブサイトにソーシャル機能を簡単に追加できる「Friend Connect」を発表、β版を公開した。これは、FacebookとMySpaceが8日にそれぞれ発表したFacebook Connect、Data Availabilityと同じような機能を持っており、これらの動きは一貫して「データポータビリティ(Data Portability)」と呼ばれるものである。
Friend Connectの利用は簡単で、情報を入力して生成されたコードをウェブページにコピー&ペーストするだけだ。貼り付けられたページから対応するSNSサービスへのユーザー登録、招待、メッセージ投稿などが可能になる。これによってすべてのウェブサイトがSNSになると言っていいかもしれない。
Facebook Connectも同じように、Facebook上のプロフィールデータ等をウェブ上のあらゆる場所で利用できるようにする仕組み。しかしこちらの詳細、参加企業はまだ発表されていない。MySpaceのData Availa bilityは、Yahoo!、eBay、Twitter、Photobucketと共に立ち上げられたイニシアチブ。MySpaceがこれらのサイトのデータをハンドリングし、参加企業グループ内部でのデータの相互利用が可能になる。
これらのサービスが盛んに謳う「データポータビリティ」とはいったい何なのだろうか。この取り組みにはすでにFace book、マイスペース、グーグル、マイクロソフトといった大手企業も参加している、インターネット上の大きなムーブメントのひとつだ。一言で言えば「個人情報の集約と共有利用」ということになるだろうか。ひとつのソーシャルネットワークで公開した情報を、それに対応するあらゆるサービスで使えるようになることを目指した取り組みであり、これまでにも出てきた「オープンID」や「オープンソーシャル」といった動きとも呼応するオープン化思想だ。オープンIDはログイン情報の共有、オープンソーシャルは利用環境の共有、そしてデータポータビリティは利用者の個人データの共有。一個人が持つ様々な環境をひとつの「個」として、ネットサービス上を持ち回れるというイメージだろうか。
具体的な例を挙げてみよう。インディーズアーティストIngrid Michael sonのサイトでは、オープンソーシャルに対応する音楽SNS「iLike」のサービスにFriend Connectを組み込んで、サイト上からiLikeのサービスに直接書き込みができるようになっている。これはつまり、どこのサイトでも自分自身を示す個人データを認識できているということである。データポータビリティによってユーザーはSNSというシステムの檻から解き放たれ、インターネットに「存在」することができるようになる。
FacebookもMySpaceも同じ取り組みをしていることからも明らかなように、この流れにも競争が起こっている。それはつまり「基となる個人情報の集約場所」としての競争だ。面白いことにこれらのサービスは、ユーザーを囲い込むために、よりオープンにならなければならないという二律背反の状態にある。すなわちサービスのオープン化を行い、より便利になることでユーザーを集め、情報を集積できる場所になれるということだ。
こうした動きを見ると、これまでの様々なサイトに個別の情報を入力し、利用していた時代は終わり、データを集約してインターネット上の「個」を確立する時代がやってきたと言えるのかもしれない。少なくとも人との繋がりの面で、匿名性でなく「個」の確立を必要とする流れが起こりつつあるのは確かだ。
Friend Connectの利用は簡単で、情報を入力して生成されたコードをウェブページにコピー&ペーストするだけだ。貼り付けられたページから対応するSNSサービスへのユーザー登録、招待、メッセージ投稿などが可能になる。これによってすべてのウェブサイトがSNSになると言っていいかもしれない。

Friend connect(http://www.google. com/friendconnect/)はまだこれから様々な機能を追加するようだ
Facebook Connectも同じように、Facebook上のプロフィールデータ等をウェブ上のあらゆる場所で利用できるようにする仕組み。しかしこちらの詳細、参加企業はまだ発表されていない。MySpaceのData Availa bilityは、Yahoo!、eBay、Twitter、Photobucketと共に立ち上げられたイニシアチブ。MySpaceがこれらのサイトのデータをハンドリングし、参加企業グループ内部でのデータの相互利用が可能になる。
これらのサービスが盛んに謳う「データポータビリティ」とはいったい何なのだろうか。この取り組みにはすでにFace book、マイスペース、グーグル、マイクロソフトといった大手企業も参加している、インターネット上の大きなムーブメントのひとつだ。一言で言えば「個人情報の集約と共有利用」ということになるだろうか。ひとつのソーシャルネットワークで公開した情報を、それに対応するあらゆるサービスで使えるようになることを目指した取り組みであり、これまでにも出てきた「オープンID」や「オープンソーシャル」といった動きとも呼応するオープン化思想だ。オープンIDはログイン情報の共有、オープンソーシャルは利用環境の共有、そしてデータポータビリティは利用者の個人データの共有。一個人が持つ様々な環境をひとつの「個」として、ネットサービス上を持ち回れるというイメージだろうか。

Data Portability(http://www.dataportability.org/)はオープン化に関わる大きなムーブメントだ
具体的な例を挙げてみよう。インディーズアーティストIngrid Michael sonのサイトでは、オープンソーシャルに対応する音楽SNS「iLike」のサービスにFriend Connectを組み込んで、サイト上からiLikeのサービスに直接書き込みができるようになっている。これはつまり、どこのサイトでも自分自身を示す個人データを認識できているということである。データポータビリティによってユーザーはSNSというシステムの檻から解き放たれ、インターネットに「存在」することができるようになる。
FacebookもMySpaceも同じ取り組みをしていることからも明らかなように、この流れにも競争が起こっている。それはつまり「基となる個人情報の集約場所」としての競争だ。面白いことにこれらのサービスは、ユーザーを囲い込むために、よりオープンにならなければならないという二律背反の状態にある。すなわちサービスのオープン化を行い、より便利になることでユーザーを集め、情報を集積できる場所になれるということだ。
こうした動きを見ると、これまでの様々なサイトに個別の情報を入力し、利用していた時代は終わり、データを集約してインターネット上の「個」を確立する時代がやってきたと言えるのかもしれない。少なくとも人との繋がりの面で、匿名性でなく「個」の確立を必要とする流れが起こりつつあるのは確かだ。
(
矢橋司
)
記事についてのご意見・ご感想
『 ソーシャル情報の集約そして解放 』に対する






ページの先頭へ
