【Web2.0 EXPO】 待望の日本開催

2007年11月27日(火)

[ 63 号]

 11月15日から2日間、渋谷セルリアンタワー東急にて、「Web2.0 EXPO Tokyo」が開催された。


 日本では初開催となるこの企画。Webの最新技術の紹介やそれによってもたらされる新しいビジネスモデルを紹介する展示と、各企業によるセッション、Web業界のトップランナーによる基調講演で構成されており、Web業界のトレンドや最新サービスを体験できた。

 展示会場には50社を超える企業が参加し、Webソリューションを提案。特に力を入れていたのはマイクロソフトで、「The Next Webラウンジ」と銘打った別ブースを設け、フリードリンクを配るなどして人気を集めていた。マイクロソフトが前面に押し出していたのは次世代Webコンテンツの構築のための「シルバーライト(Silverlight)」。デモ機をユーザーが直接触れる環境を用意し、来場者にアピールしていた。シルバーライトは今年5月に発表された、Webのアプリケーションプラットフォーム。DRM処理も行えるクロスプラットフォーム環境としてGyaOが採用し(11月19日本格導入が発表)、AdobeのAIRと争うモノと言われる。旭山動物園などですでに採用されているインターフェイスは美しく、しかも動作も軽い。やはりメディアリッチなインターフェイスがこれからのトレンドということだろうか。

マイクロソフトブースではSilverlightを使ったデモが盛んに行われていた

マイクロソフトブースではSilverlightを使ったデモが盛んに行われていた


 今回の目玉はやはりセッションだろう。ミクシィの笠原健治氏、はてなの川崎裕一氏など日本で成功している企業のトップを含め40を超えるセッションが行われ、様々な内容が話された。

 中でも注目はWeb2.0の提唱者であるティム・オライリー氏が来日し、2日間ともホストを務めたオープニングセッションだ。初日は株式会社ネオテニー社長、伊藤穣一氏と日本のWeb2.0の広まりやベンチャービジネスの展開、アメリカとの違いなどを語った。2日目はBloggerの開発者であり、現在注目されるマイクロブログサービス、Twitterの共同創業者 エヴァン・ウィリアムス氏とのセッションで、これまでいくつもの会社を興してきたエヴァン・ウィリアムス氏の略歴と、スタートアップの文化、Web2.0について語った。


ティム・オライリー氏によるセッションはやはり注目度も高かったようだ

ティム・オライリー氏によるセッションはやはり注目度も高かったようだ


 Twitterに関する話は面白かった。単に日常生活を書いている「ライフストリーミング」という見方もあるが、シンプルでどんな使い方もできることがカギで、ソーシャルツールとしてはとても良いこと。ユーザーが自らコメント機能などを作ったりユーザーが提供するアプリケーションがあるなど、ユーザー中心の文化はとてもWeb2.0的であること。ビジネスモデルが見えないが、まだまだ価値を高めていきたいことなど、Twitterを通してWeb2.0企業の具体的な取り組みが聞けたことは非常に興味深く、意義のあるものとなった。

 「Web2.0とは単なるマーケティング用語だ」「バズワードだ」と言われるようになって久しい。しかし本来オライリー氏が語ったWeb2.0とは、サービスを提供する側とそれを利用する側が相互に作用し、文化を形成していくということであるはずだ。ウィリアムス氏とのセッションの中の「ユーザー中心の文化はとてもWeb2.0的である」という言葉は正に実感であり、Web2.0という気風はまだまだこれからなのかもしれないと感じることができた。日本からも真の意味でのWeb2.0企業が育っていくことを期待したい。

にぎわう企業ブース。ソフトウェア、ハードウェアとも出店されていた

にぎわう企業ブース。ソフトウェア、ハードウェアとも出店されていた


( 矢橋司 )


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