
米マイクロソフトが発表したテーブル型マシン「Microsoft Surface」
米マイクロソフト(以下MS)は、5月29日、全く新しいユーザーインターフェイスを備えたテーブル型マシン「Microsoft Surface」(以下サーフィス)を公開した。
サーフィスはテーブル型で天板の部分が通常のPCのディスプレイにあたる。マウスやキーボードなどの、従来の入力方法とは異なり、天板をタッチングすることにより操作を行う。

PCのディスプレイにあたる天板をタッチングして操作を行う
天板ディスプレイに表示された画像を、指を使って動かしたり、引き伸ばして拡大したり、まるでテーブルの上に乗っている本物の写真を触るような感覚で操作できるのが特徴だ。従来のPCにもタッチスクリーンタイプはあったが、サーフィスは、複数ユーザーが一台のパネルを同時にタッチして操作を行なう「マルチタッチ」が可能だという。
テーブル型と言うだけあり家具並みの大きさで、マルチユーザーのタッチングを判別できるマシンのサーフィス、値段もかなりお高いのではないか?との予想通り、一台約1万ドルと一般ユーザーが購入するには少々高価。MSのサーフィスコンピューティング事業部の戦略は、サーフィスの最初のターゲットは、一般コンシューマー層ではなく特定の企業群とのこと。
サーフィスのハードウェアとソフトウェアは、MS独自に開発したものだが、同社のリサーチチームとも密接に絡んで開発を行なっており、両者のコラボレーションにより生まれた製品だという。サーフィスは、いつ、どこで、誰が、何のために、どのように使われるのかなどを密に研究した結果の賜物なのだろう。
サーフィスの最初のバージョンの製品は、2007年の秋ごろに、パートナー企業となった各社に導入される予定だという。
その一つであるラスベガスのHarrah's Enter tainmentは、シーザーパレスホテルやリオオールスウィートホテル&カジノなどの経営で知られる企業。カジノにサーフィスを導入することにより、ゲストはカジノ中に席を離れることなく、テーブルを叩くだけで飲み物をオーダーしたり、ディナーショーの予約をしたり出来るという。サーフィスが、カジノホテルの「バーチャル・コンシェルジュ」になる訳だ。Harrah'sの副社長Tim Stanley氏は「我々のカジノのゲストの方々は皆、出来る限り全てのエンターテインメントを楽しみたいと思っており、サーフィスはゲストの時間を効率的に使うために非常に役立つだろう」と語る。
スターウッドホテル&リゾートグループは、サーフィスをホテルのロビーやVIP会員ルームなどに導入することにより、今まで以上に「人が訪れたい場所」となることを期待し、様々なサービス展開を考えているようだ。
T-Mobile USAは、現在サーフェスコンピューティング事業部の担当のPete Thompson氏が以前に幹部を勤めていた携帯電話事業者だ。サーフィス上に二つの携帯電話を置き、それらの特徴や違いなどを分かりやすく説明することで、販売を促進するのではないかと考えている。
サーフィスのユーザーインターフェースは、単にマウスやキーボードなどの機器からタッチスクリーンへ移行しただけではない。複数のユーザーが同時に操作可能な「マルチタッチ」は、一台の機器の操作は一人が行なう、という現状のUIから一歩進んだもので、新たなサービスが生まれる可能性を秘めていると言えよう。天板には動作を検知する赤外線カメラが複数搭載されているが、多くの人間が触るともなると強度の問題も無視できないだろう。サーフィスコンピューティングは、上記に挙げた企業への導入から始めて、一般向けに改良しつつ、3~5年後を目処にコンシューマ市場への投入を考えているという。
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角田早苗
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